GPIFが不正会計の東芝を告訴。不正のやり得は許されない
水瀬ケンイチ

公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が、不正会計の東芝を提訴しました。
このような不正会計を行なう企業に対して、機関投資家はどんどん提訴してよいのではないでしょうか。
東芝は数年にわたり累計2248億円もの利益を水増ししましたが、不正会計が明るみに出た後、金融庁の課徴金は73億円でした。(出典:金融庁、東芝に73億円の課徴金納付命令 会計問題|日本経済新聞)
常々、日本は組織的な経済犯罪に対する制裁が甘すぎると感じています。水増し金額と課徴金を比べ、リスクとリターンを考慮すると、まるでリスクを負って粉飾を行なった方が得であるかのような金額に過ぎないという見方もできます。
不正会計はリスクがリターンに見合わないという状況でなければならないと思います。不正のやり得は許されるものではありません。
個人株主はすでに約50人が東芝を提訴しているそうです(出典:GPIF、不正会計問題めぐり東芝を提訴|WSJ)。ほかの機関投資家も、GPIFに続いてほしいと思います。
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