NISAに複雑怪奇な別枠検討? その前に財務省に情報開示してほしいこと

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政府は利用が伸び悩んでいる少額投資非課税制度(NISA)をテコ入れするため、毎月少額を積み立てたい人のために新たな枠を設ける調整に入ったと報道されています。

NISAに長期積立枠 政府、非課税20年軸に調整  :日本経済新聞
現行の半分の年60万円以下の投資について、非課税期間を20年前後に延ばす枠をつくる方向。非課税期間5年の現行制度との併用は認めず、利用者はどちらかを選ぶ ...


現在のNISAは長期投資家が使いづらい制度になっており、当ブログではかねてより、制度導入時にお手本とした英国ISAと同様に、

(1) 5年間という非課税期間を恒久化すること
(2) 2023年までの時限立法である制度自体を恒久法化すること

の2点の恒久化が必要だと要望してきました。

「NISAの恒久化」とは、非課税期間の恒久化なのか?時限立法の恒久化なのか? - 梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)
現在のNISAの制度は、非課税期間が限られているせいで、利用するとかえって損するケースが存在し、実は使い方が難しいものとなっています。かえって損するのは、非課税期間終了時に含み損を抱えているケースです ...


金融庁も恒久化の検討はしていたようですが、現在政府が検討しているのは、「現行の半分の年60万円以下の投資について、非課税期間を20年前後に延ばす枠をつくる方向。非課税期間5年の現行制度との併用は認めず、利用者はどちらかを選ぶ」とのことです。

現在のNISAが長期投資家にとって使いづらい諸悪の根源は、非課税期間に期限があるからです。非課税期間が限られているせいで、利用するとかえって損するケースが存在するのです。かえって損するのは、非課税期間終了時に含み損を抱えているケースです。

今回の政府の制度改正案で、非課税期間が5年から20年に伸びることで問題は当面先送りされますが、恒久化されないので、いずれまたこの問題で紛糾するでしょう。特に、その時の相場環境が悪く、投資家たちが含み損を抱えているような場合はそうなるはずです。

非常に複雑怪奇で、かつ根本的問題解決になっていません。

NISAのような投資関連の減税は、投資を促進したい金融庁と税金を1円でも減らしたくない財務省の間で、毎度毎度綱引きがあります。

どちらの立場も理解はしますが、どちらが言っていることがより正当性があるかを、私たち外部の人間が判断する情報がありません。

そこでひとつ提案です。

財務省(政府でも可)は、以下の情報を開示した上で、NISAの制度改正の議論をしてほしい。

  1. 2013年にNISA導入のかわりに、上場株式等の譲渡所得に対する税率を10%から20%に上げたことによる増税金額を明らかにすること
  2. NISA導入後の減税金額を明らかにすること


上記の増税金額と減税金額の「規模感」がまったくわからないため、私たち国民や金融庁が求めるNISAの恒久化が、どれだけ正当性と実現性がある意見なのかが把握できません。

なので、いきおい己の利害のみで、単に「税金を安くしろ!」「できない!」と声高に言い合うだけの不毛な争いになってしまいます(というか、現在そうなっています)

国民、金融庁、財務省の三方良しを模索するためにも、財務省さん、いかがでしょうか。

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