投資信託の日米間格差を見せつけられて思うこと


Photo credit: icantcu via VisualHunt / CC BY-NC

NIKKEI STYLE に、投資信託の日米間格差についての記事が掲載されています。

低コスト投信軸に 米の個人資産運用に学ぶ|マネー研究所|NIKKEI STYLE

上記記事によると、投資信託に日米間格差があるとしています。そして、注目すべき点として米国の投信市場で加速する3つの変化、(1)年金制度を通じた個人マネーの流入、(2)手数料の引き下げ、(3)投資家目線の販売改革、をあげています。

この点で見ると、日本はたしかに米国に遅れていると思います。上記記事から、日米の投信純資産上位5本の中身を比較したグラフを引用します。

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(出典:低コスト投信軸に 米の個人資産運用に学ぶ|マネー研究所|NIKKEI STYLE

米国と比較して、日本の純資産上位の投信は、毎月分配型のアクティブファンドに偏っており、運用期間が短く純資産額も小さい。販売手数料や信託報酬といった手数料も高いという事実があらわれています。

投資信託に日米間格差があることは事実です。いったいどうしてこうなってしまったのか。

日本の投信業界は、販売手数料稼ぎのため新規設定投信を顧客に次から次へと乗り換えさせる「回転売買」や、分配金利回りを高く見せるための通貨選択型やデリバティブを使った3階建て・4階建てといった複雑で手数料が高い投信の積極販売など、あまり行儀がよいとはいえない行いを長い間やってきました。

この点に関しては、日本の金融機関側がいかなる言い訳をしようとも、個人投資家(特に投信投資家)としては与することはできません。

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一方で、個人投資家側も、金融機関側にすすめられるがまま、自分が何に投資しようとしているのかも理解せず、手数料等を比較検討もせず、てっとり早く儲かりそうな投信に次々と乗り換えてきてしまった結果、このようなことになっている部分もおおいにあると思います。

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不幸な歴史としか言いようがありません。ただ、変化の兆しはあります。

上記(1)の年金制度を通じた個人マネーの流入に関しては、日本でも来年2017年から個人型確定拠出年金(イデコ、iDeCo)の対象者が大幅に拡大され、基本的には誰でも加入できるようになります。

「iDeCo」を通じて、投信が今までよりは身近になり、資金が流入する可能性があります。同時に、顧客の投信を見る目が厳しくなっていくかもしれません。

上記(2)の手数料の引き下げに関しては、NIKKEI STYLE の記事にもあるように、信託報酬は市場全体では高止まりしているものの、個別に見るとここ1~2年、低コスト商品が増えてきています。

たとえば、インデックスファンド「SMTシリーズ」を運用する三井住友トラスト・アセットマネジメントや、「購入・換金手数料なしシリーズ」を運用するニッセイアセットマネジメントは、インデックスファンドの信託報酬を引き下げてきました。

上記の(3)投資家目線の販売改革に関しても、「フィデューシャリー・デューティー宣言」を公表する金融機関が増えてきており、金融庁もそれを推し進めています。

たとえば、三井住友アセットマネジメントのように、投信の運用報酬水準の見直しや利益相反関係をチェックする第三者機関の導入など、具体的なアクションプランを遂行しはじめている金融機関も出てきました。

先般、米国バンガード社を訪問した際にも、投資信託の日米間格差をまざまざと見せつけられました。

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米国バンガード訪問レポート(その2) バンガードの低コスト運用の秘密に直接迫る
米国バンガード訪問レポート(その3) バンガードで個人アドバイスサービスが伸びている?
米国バンガード訪問レポート(その4) 全米からインデックス投資家が集まるイベントに参加して考えたこと
(ちなみに、NIKKEI STYLE の記事にある「大手投信会社バンガードのファンが毎年開く懇親の集い」は、レポート(その4)で書いた「ボーグルヘッド・カンファレンス」のことだと思います)

たしかに、投資信託の日米間格差はあります。しかし、日本にも変化の兆しはあります。この流れを止めてしまわないように、投信を売る方も買う方も、お互いにもっとしっかりしたいですね。

自分にも何かできることはないか、今後もブログを運営しながら考えていきたいと思います。

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