銀行証券から素人が降ってくる「やる気なし投信子会社」が粗製乱造した投信はどうなるのか

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投信業界に昔からある「やる気なし投信子会社」問題について書かれた記事がありました。

銀行証券から素人が降ってくる「やる気なし投信子会社」 | ニッポン金融ウラの裏 | 浪川攻 | 毎日新聞「経済プレミア」

詳しくは上記の毎日記事をご覧いただきたいのですが、無理やりまとめると、
  • 銀行や証券会社から子会社である運用会社に送り込まれる役員は、大半がやる気のない素人
  • 過去、親会社が販売手数料を稼ぐためだけに投信が粗製乱造され、大量の小規模投信が積み上がりシステムコストが増大
  • 投信の統合は親会社が顧客に説明しなくてはならないため、一向に進まない
  • これでは投資信託が国民的な資産運用商品に育つわけがない
という内容でした。

販売会社(銀行・証券会社)と運用会社の系列構造がもたらす弊害は、昔から言われている投信業界全体の問題点です。

強い力を持つ販売会社が、系列の運用会社に自分たち販売会社だけが儲かるような商品ばかりを作らせ、それを顧客のニーズに関係なく売りまくるという構造が、小規模投信の粗製乱造や、投信の回転売買といった弊害をもたらしてきました。

私は運用会社の方々と話をする機会があるのですが、彼らの中にも「本当はこんな商品なんて作りたくはないが…」と考えている人はいるようです。しかしながら、販売会社で売られているファンドは、投資家が資産運用のコアにするべき商品ではなく、販売会社が売りたい商品で占められていたのが現状です。

<ご参考> 5年前のブログ記事です
【投信業界は注目すべし】 金融審議会のモーニングスター資料が素晴らしすぎる件 - 梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)

最近は、金融庁の指導が入り、フィデューシャリー・デューティー宣言をして、受託者責任を果たすと明言する金融機関は増えてきています。実際に、複雑で高コストな毎月分配&通貨選択型投信の粗製乱造や、高齢者への無茶な投信販売はなりを潜めはじめています。

投資家が資産運用のコアにするべき低コストな投信も作られはじめています。状況は以前に比べて改善方向にあると感じています。

ただ、上記の毎日新聞のコラムにあるように、販売会社(銀行・証券会社)と運用会社の系列構造はにも変わっていません。親会社から役員が来なくなるわけでもありませんし、来た役員が急にやる気満々になるわけでもないでしょうし、粗製乱造された大量の投信は残り続けるでしょう。

役員にやる気があろうとなかろうと、既に作っちゃったものは確実に運用会社に重くのしかかり続けます。

運用会社は、たとえば販売会社の「投信ポイントサービス」のように、業績や営業方針や気分で投信の運用を勝手にやめるわけにはいかないのです。繰上償還は事前に条件が決められており(受益権の口数が10億口を下回ることとなった場合など)、そうでない場合は、受益者と協議のうえ、金融庁長官の承認を必要とするため、簡単なことではありません。

運用会社は大量の小規模投信についても、毎期決算や監査を行なって運用報告書を作成・交付するといった管理コストを払い続け、そのコストはゆくゆくは個人投資家に転嫁される状況が続くと思われます。

つくづく、ダメ投信を粗製乱造し続けてきた投信業界の罪は重いと恨めしく思います。勝手に余計なもん作り続けて体中にぶら下げて、「コスト負担が重くてこれ以上信託報酬は下げられない」なんて言われても、投資家としては「知らんがな」と言いたくなります。

今後に向けては、信託期間が無期限でない投信は時間の経過とともに徐々に償還されていくことが期待できる(粗製乱造されたテーマ型や毎月分配&通貨選択型投信は信託期間が10年等限られたものが多かった印象)のと、もし、自分が保有している小規模投信に統合の案内が来たら、(条件を確認のうえ)ブーブー言わず受け入れるということくらいです。

たとえすぐにはできなくても、販売会社が自社の利益だけなく、運用会社と投資家の利益と歩調を合わせる仕組みづくりを行なうとともに、私たち投資家も勉強して、ダメな商品や販売方法には、「No」と毅然とした態度で臨むことで、将来的には投信業界全体の健全化が進むことを期待します。

投資信託は、個人投資家の資産形成において、たとえ今ダメだからといって捨て置くのはもったいない、素晴らしい仕組みなのですから。





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