「投資の鉄人」は850円+税で4人の識者の投資エッセンスが学べる

水瀬ケンイチ

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「投資の鉄人」(岡本和久・大江英樹・馬渕治好・竹川美奈子著)を読みました。本書は、4人の投資のプロの投資エッセンスがぎゅっとまとまった一冊でした。



第1章 情報に惑わされない
馬渕治好さん(世界経済・市場アナリスト)

→情報収集の切り口で投資について書かれています。

第2章 相場に惑わされない
岡本和久さん(投資教育家&ファイナンシャル・ヒーラー(R))

→株式市場の切り口で投資について書かれています。

第3章 商品に惑わされない
竹川美奈子さん(ファイナンシャル・ジャーナリスト)

→投資商品(投資信託)の切り口で投資について書かれています。

第4章 自分に惑わされるな
大江英樹さん(経済コラムニスト)

→行動ファイナンスの切り口で投資について書かれています。

最近の投資本は、結論が「インデックスファンドに投資しなさい。以上」でみんな同じような論調になりがちなところがあります(スタンダードな投資法なので、それが悪いことだとは思いませんが)。

本書は上記のように4人の著者によって書かれていますが、それぞれの得意分野に特化した切り口で、投資について書かれています。

インデックス投資について直接書かれているのは竹川氏の第3章で、それ以外は、インデックス投資に限らず投資に臨む上で知っておいたほうがよい世の中の仕組み、歴史、心構えなどについて幅広く書かれています。

各著者の著書はそれぞれ何冊か読んでいますし、当ブログでも書評を取り上げたものもいくつもあります。本書はその各著書の投資エッセンスが効率よく学べる点で価値が高いと思います。

さらに、各章の章末には著者全員による座談会模様が収録されており、各章のテーマについて4人全員の意見もあわせて読むことができます。これにより、「共著といいつつ著者ごとにバラバラのことを言いっ放し」というありがちな構成がうまく回避されています。

逆に言えば、読者が「いったい誰の意見が正しいんだよ!?」と迷いかねないという面もあると思います。しかしながら、各著者の意見は少しずつ違うものの、大きな方向性は同じだと感じます。その違いも、常識的な範囲内の違いであり、正反対の極論が勝手に展開されているわけではありません。自分にとって「合う」意見を参考にすればよいのではないかと思いました。

当ブログはインデックス投資ブログですが、本書をおすすめしたいのは、既にインデックス投資をしようと決めたかたよりも、「投資を始めたいけれどどうしたらいいのかわからない」という投資未経験者や投資初心者です。

インデックスファンドで運用するのがよさそうだと思えばそうすればよいし、自分でアクティブに運用するのがよさそうだと思えばそうすればよいと思います。本書には投資手法にかかわらず役に立つ注意事項が良心的な形でまとめてあるので、どちらにするとしても、きっと役に立つでしょう。


P.S
本記事のタイトルは、「『投資の鉄人』は850円+税で4人の識者の投資エッセンスが学べる」ですが、Kindle版なら税金分安いです。



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Posted by水瀬ケンイチ