分散投資はいいのですが、毎月分配タイプは…?

水瀬ケンイチ

グロソブをはじめとる外債ファンド一辺倒だった投資信託残高ですが、最近、株・債券・不動産に分散したファンドが人気のようです。
でも、本当にいいんかこれ?

【NIKKEI NETより引用】
分散型投資信託、1年で10倍――個人が外債型からシフト

 国内外の株式と債券、不動産に分散して投資する投資信託が急増し、9月末の純資産残高は1年前の10倍に達した。今後も各社が相次いで新商品を投入する見通しだ。外債型の投信に集中していた個人マネーの運用先のすそ野が広がっているかたちで、投信で資産運用する個人が徐々に債券以外のリスクをとり始めたともいえそうだ。

 株と債券、不動産の3つの資産に資金を配分して運用する投信は「財産3分法ファンド」と呼ばれる。昨年末は3本だったが今年に入って急増し、3日現在で18本が運用されている。9月末の残高は3352億円に達した。

 国際投信投資顧問は14日、「グローバル財産3分法ファンド(毎月決算型)」の運用を始める。世界株式、世界の不動産投資信託(REIT)、新興国債券で運用するファンドに3分の1ずつ投資する。同社はグローバル・ソブリン・オープンという外債型投信のヒットで知られる。新商品は「外債以外の資産を入れ、国際分散投資の一助にしてもらう」(内海貴之商品開発グループリーダー)のが狙いだ。
[10月8日/日本経済新聞 朝刊]
【引用終わり】


外債ファンドもいいのですが、長期的なインフレの可能性を考えると、それだけでは心もとありません。株・債券・不動産に分散するファンドの人気が出てきたというのは、分散投資の観点から理にかなっていて、とてもよい傾向だと思います。低コストなものがあればそれはいい選択なのだと思います。

ただ、「毎月分配」というのはどうなんでしょうか。

資産クラスの性質として債券は、基本的に利回りが確定していて今後のリターンが読めるので、毎月分配金を出すと言う仕組みにマッチしていると思います(外債の場合は為替リスクを吸収できない場合もありますが)。不動産も、家賃収入はそんなに激しく上下しないので、毎月分配にマッチしていると思います。
しかしながら、株は、短期的には上下動が激しく、大きくプラスにもなれば大きくマイナスにもなります。だから、株は安く買って高く売るものです。一番やってはいけないのが株価が安い時に売ってしまうことです。それなのに、株価に関係なく毎月一定額を売らなければいけないという仕組みは、長期的に利益を出し続けられるとは思えません
今は、世界の株式市場が堅調だからいいのですが、株価低迷が少し続けば、債券の儲け分などすぐに吹っ飛び、あっという間に基準価額が下がっていって、いつの間にか途中償還というパターンじゃないの~?と思ってしまいます。

例えば定年退職後のお小遣い等、ライフスタイルによっては毎月分配というニーズはあると思うのですが(若造である僕には全く不要ですけど)、資産クラスの性質を考えると、株は毎月分配ファンドに向いてないと思います。

僕の結論。
「財産3分法ファンド」はいいけど、毎月分配タイプはダメ。
どうしても毎月分配がいいなら、債券ファンド、不動産ファンドに個別に投資。株は毎月分配タイプにしない。
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Posted by水瀬ケンイチ