2017年 梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー的、3大ニュース

水瀬ケンイチ

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2017年がもうすぐ終わります。今年もいろいろなことがありましたが、ここで2017年 梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー的3大ニュースをまとめておきたいと思います。

(1) 超・低コストインデックスファンドのコスト競争の加速
(2) 「つみたてNISA」を前に金融庁が全国イベントなど大張り切り
(3) 初の単著「お金は寝かせて増やしなさい」を出版

以下、ふりかえってみます。



(1) 超・低コストインデックスファンドのコスト競争の加速


2017年はインデックスファンドのコスト競争が加速した年でした。

新規に「eMAXIS Slimシリーズ」「i-SMTインデックスシリーズ」「Smart-iシリーズ」など超・低コストなインデックスファンドシリーズが登場しました。

それに対抗するように、既存のインデックスファンドシリーズである「ニッセイ<購入・換金手数料なし>シリーズ」「たわらノーロードシリーズ」「三井住友・DCシリーズ」などが、競うように信託報酬の引き下げを行ないました。

この記事を書いている間にも、「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」が、2018年1月30日から信託報酬を驚異の年 0.1095% に引き下げるというビッグニュースが飛び込んできました。

信託報酬引き下げのニュースがたくさん飛び交い、どの銘柄が、いつ、どのくらい信託報酬引き下げするのか、もう投信マニアでもすべてを把握するのが難しくなっているくらいです。

おそらく、2018年1月から始まる積み立て型の少額投資非課税制度「つみたてNISA」を前に、運用各社は、ここでインデックスファンドのシェアを獲得しておかないと将来、二度と取り返せない差がついてしまうという危機感を持っているのではないかと想像します。

私たち投資家にとって低コストなインデックスファンドは、運用会社の取り分が少ないことを意味しています。だから、薄利多売でいわゆる「規模の経済」がモノを言うビジネスです。圧倒的シェアを取ったところが生き残る。昨年、米国バンガード社を訪問した時に、彼らも口々に「規模の経済」という言葉を使って、低コスト運用の秘訣を語っていたことを思い出します。

この超・低コスト競争の勝者はどこになるのか。当ブログでは、定期的(四半期ごと)にインデックスファンドの徹底比較を行なっていますので(低コストインデックスファンド徹底比較カテゴリ)、その時あらためて整理したいと思います。


(2) 「つみたてNISA」を前に金融庁が全国イベントなど大張り切り


2017年は、前出の「つみたてNISA」開始を前に、金融庁が積極的に個人投資家を集めて、意見交換会やイベントを開催していました。

個人投資家との意見交換会は「つみたてNISA Meetup(通称つみップ)」と名付けられ、当初の東京霞が関の金融庁オフィスだけでなく、大阪、札幌、金沢など全国で行われるようになりました。

私も何度か参加しましたが、毎回、金融庁が制度の説明をするだけでなく、運用会社の人たちを呼んだり、銀行・証券会社の人たちを呼んだりして、熱い質疑応答になることが多かったです。制度の内容だけでなく、金融機関各社の取り組み姿勢を直接見ることができ、たいへん参考になりました。

お堅いイメージがある金融庁ですが、ぶっちゃけ気味のトークや、クリスマス近くにはサンタ帽をかぶって意見交換するなどお茶目な演出もあって、個人投資家にとって親しみやすさがアップしたのではないかと思います。

ただ、ゲストで呼ばれた運用会社や銀行・証券会社は、監督省庁の前で、個人投資家たちから厳しい質問を投げつけられて相当冷や汗をかいたであろうことは想像にかたくありません。関係者の皆さま、お疲れさまでした!

個人投資家との意見交換会 : 金融庁 個人投資家との意見交換会 : 金融庁



(3) 初の単著「お金は寝かせて増やしなさい」を出版


個人的には、初の単著「お金は寝かせて増やしなさい」を出版できたことが、いちばんうれしかったです。

本書は、私が実践している手間がかからない投資法であるインデックス投資(インデックスファンドの積み立て投資による長期保有)の方法、15年にわたる私自身の実践記録とその経験から学んだインデックス投資の要諦を、初挑戦の「漫画」も活用しながら個人投資家目線でまとめたものです。

今年の夏から今までの、ほぼすべての土日祝祭日を、本書の執筆に費やしてきました。働きながらの執筆で、非常に消耗しました。でも、当ブログのエッセンスにプラスアルファ10倍(?)を盛り込んだ内容と、鐘崎裕太先生の漫画パートを含めて、予想以上の仕上がりになりました。

初版発売後、ご好評をいただいたようで4日で重版、10日で3刷り、14日(2週間)で4刷りと、順調に増刷を重ねています。手に取っていただいた皆さま、ありがとうございます。

また、たくさんのブロガーさんが、書評をブログにアップしてくれています。新設した「お金は寝かせて増やしなさいカテゴリ」に、ピックアップして掲載しています。(随時追加予定)

ちなみに、うちのブログでポチしていただいた数を見ると、紙の本より Kindle 版の本の方が多くなっており、世の中の読書スタイルもいよいよ変わってきたな~と実感しております。未読の方は、ぜひご覧くださいませ。


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以上、個人的な話が混じっていて恐縮でしたが、2017年 梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー的3大ニュースでした。他にも、世界的株価好調でNYダウ史上最高値更新、米国トランプ大統領誕生、英政府がEU離脱を正式通知、大宮アルディージャが二度の監督交代も最下位でJ2降格など、いろいろな出来事がありました。

皆さまの2017年の3大ニュースは何でしたか?

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Posted by水瀬ケンイチ