編集さんが語った「ベストセラー作家に共通する資質」とは?

水瀬ケンイチ

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先日、出版社の編集さんと新橋でサシ飲みしました。

拙著「お金は寝かせて増やしなさい」の重版8刷り金融庁主催イベントでの「はじめての投資!おススメの一冊ベスト10」企画で1位獲得のお祝い会です。



お互いの立場でいろいろな苦労話をしつつ感謝しあうという感じでしたが、そのあたりは照れくさいので内緒とさせていただきます。

ここで書きたいのは、編集さんが言っていた、ベストセラー作家に共通する資質のひとつが「継続的なインプットが苦にならない」という話です。

今まで私は、ベストセラー作家というのは、自分とは違うなにか特別な才能を持って生まれた人たちなんだろうなと思っていました。

もちろん、鋭い洞察力や斬新な発想といった才能は、先天的に生まれ持った感性や才能が大きいのかもしれません。

ただ、編集さんの経験によると、生まれ持った感性や才能で、1~2冊のベストセラーは書けても、継続的なインプットがない限り、あとは少しずつ薄まった劣化版しか書けなくなっていくというのです。

先天的なもの以上に、後天的なインプットが大きな影響を与えるし、ベストセラーを連発するためには、継続的なインプットが絶対に欠かせないし、それを苦にせず自然体でやってのけるのがひとつの資質だといいます。

私は運良く本を執筆する機会に恵まれた時に、過去に書いてきた2000~3000本のブログ記事をつなぎ合わせれば、なんとか本になるだろうと思ったこともありました。しかし、構成的にバラバラのブログ記事は、いくつ集めてもそのままでは本にはなりませんでした。

一方で、「なぜ、そのブログ記事を書こうと思ったのか?」「どう考えてもおかしいと思った疑問点は何か?」といった、ブログ記事を書くきっかけとなった「動機」や「着想」は、本のベースとなる構成やテーマを決めるうえでおおいに役立ちました。

それらの「動機」や「着想」は、20代後半から30代にかけて、近所の複数の図書館で様々な分野の本を乱読したなかで得られた、素朴な疑問や問題意識や心を動かされた言葉が元になっていることが多いです。

たとえば、金融の世界では常識のことでも、飲食や通信などのサービス業では非常識であることが、たくさんあるということを、異業種の本を読むことで気づくことができました。また、学者の論文と実業家の実用書の違いや、ファンタジーやSF小説の感動からも、人の心を動かし、納得感を高めるための気づきを得られました。

どれも、勤務先と家を往復しているだけでは、到底得られなかった気づきです。

今後も本を書くのかわかりませんが、継続的なインプットを続けていきたいと思います。単にいつも活字に飢えているし、本を乱読することはぜんぜん苦ではないので。

今までどおり図書館で乱読するもよし、Amazon の Prime Reading を乱読するもよし。手軽にたくさんの本が読める世の中に感謝です。

最後に、私はベストセラー作家ではありませんし、上記の資質の話もひとりの編集さんの話です。常に有効な必勝法として一般化するつもりはありません。

たとえば若いブロガーさんに向けた、おっさんのひとつの経験談だと思って、ご笑覧いただけたらと思います。


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Posted by水瀬ケンイチ