日銀の出口戦略についてのニッセイ基礎研レポートが痛快!
水瀬ケンイチ

金融緩和策としてどんどんETFの買い入れを行っている日銀。その出口戦略についてのニッセイ基礎研のレポートが痛快です。
詳しくは上記レポートをご覧いただきたいのですが、結論をまとめると以下の3点。
1|新たな機関を設立して移管する
2|企業に買い取ってもらう
3|割引価格で個人に譲渡する
なかでもおもしろいのが、3の日銀が保有するETFを割引価格で売却する方法です。現在ある約20%の含み益を活用して、20%オフで購入できるようにするとのアイディア。
たしかに、これなら日銀は直接的な損はしないで、買い入れで積み上がったETFを処理できます。
しかも、譲渡先は購入を希望する個人に限定すべきだといいます。その狙いは、資産形成を促すことと、もうひとつは低金利政策への“お礼”だといいます。
低金利政策への“お礼”という発想がイケています。
たしかに、長年続いている超・低金利政策のせいで、個人が預貯金によって本来得られていたはずであろう利子が、年0.001%だか0.0000001%だかわかりませんが、ほぼゼロに押さえつけられてきたのは事実です。
そのお礼として、日銀が保有するETFを20%オフで個人に売却するというのは痛快です。
実現する可能性は低いと思いますし、もし実現したら、メリットだけでなく、株価下落圧力というデメリットもあろうかと思います。世の中にフリーランチ(タダ飯)はないと言いますし。
でも、久々にスカっとするアイディアだと思いました😊
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