比較しづらいバランスファンドでも、低コストなものが高パフォーマンス

水瀬ケンイチ

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さまざまな資産クラスを組み合わせた「バランスファンド」が初心者を中心に人気です。

ただ、銘柄によって資産配分が少しずつ異なるため、比較がしづらいものです。そんなバランスファンドのパフォーマンスを比較した良いデータがありましたので取り上げてみます。



モーニングスター [ アナリストの視点(ファンド) 人気のバランス型、“長期投資”成功のカギは?  2018-08-09] モーニングスター [ アナリストの視点(ファンド) 人気のバランス型、“長期投資”成功のカギは?  2018-08-09]


詳しくは上記モーニングスターの記事をご覧いただきたいのですが、バランスファンドをざっくり4つのカテゴリに分けています。

安定:株式、REITの組入率が25%未満
安定成長:株式、REITの組入率が25%以上50%未満
バランス:株式、REITの組入率が50%以上75%未満
成長:株式、REITの組入率が75%以上

例えば「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」は、株式+REITが約62%なので「バランス」に、「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」は株式+REITがギリギリ50%未満で「安定成長」にといったぐあいに分類されています。

まったく同じではないものの、近い資産配分のバランスファンドのなかで、信託報酬が低コスト上位50%と、低コスト下位50%に分けてパフォーマンスを比較しています。

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(出所:モーニングスター [ アナリストの視点(ファンド) 人気のバランス型、“長期投資”成功のカギは?  2018-08-09]

その結果、安定、安定成長、バランス、成長のいずれのカテゴリでも、低コスト上位50%の方が、パフォーマンスがよいというデータが出ています。

将来のリターンは不確実なものですが、コストは確実なマイナスです。インデックスファンドだけでなく、バランスファンドでもやはり低コストなファンドがベターだと思います。

ところで、保有資産の値動きは資産配分で8~9割説明できると言われています。

<ご参考>
証券アナリストジャーナル 2008.9 「ポリシー・アセットアロケーションの説明力」(小松原宰明)

上記もイーニングスターのグラフを見ると、パフォーマンスが、

安定 < 安定成長 < バランス < 成長

となっており、株式+REITの比率が高いほどパフォーマンスも高くなっています。

コストの差は重要ですが、その大きさは、資産配分によるパフォーマンスの差をひっくり返すほどではないことも、あわせて上記グラフから見て取れます。コストの差はじわじわ効くボディブローという感じ。

そのため、バランスファンドへの投資を考えている投資家は、まず「資産配分」が自分に合っているか(自分のリスク許容度の範囲内にあるか)を検討する。

次に、「低コスト」な商品を、納得できる資産配分のバランスファンドの中から選ぶ。

つまり、資産配分 → コスト、といった手順で考えるとよいと思います。

まあ、資産配分とかリスク許容度とか信託報酬とか、そういう難しいことがわからないから、これ1本ですべておまかせのバランスファンドなんじゃないか、というご意見もあるし、ごもっともだと思います。

ただ、本当は、そういうことをある程度理解した上で投資をした方が、今後、相場の荒波にもまれ続けるなかで、「長続き」するのではないかと思っています。

資産配分の決め方等については、過去記事にまとめてありますので、ご興味がありましたらご覧ください。


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※言わずもがなですが、投資判断は自己責任でお願いします。

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Posted by水瀬ケンイチ