東証マネ部の動画コンテンツ「3分でわかる!確定拠出年金」が良い!「おいしいかぶのETF」はアカン…

水瀬ケンイチ

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東京証券取引所(東証)が運営する「東証マネ部」が作成した動画コンテンツをまとめて見てみました。面白いのから、ちょっとこれは…というものまであったので、独断と偏見で評価してみたいと思います。

(動画中心なので、Wi-Fi環境での閲覧を推奨します)



動画でわかる資産形成 | 東証マネ部! 動画でわかる資産形成 | 東証マネ部!


上記サイトが、東証マネ部の「動画でわかる資産形成」コンテンツです。ここに、2018年9月22日時点で、4本の動画がアップされています。ひとつずつ見ていきましょう。

その勘違いが二人を未来へ導いた | 東証マネ部!



ナレーション「その勘違いが、二人を未来へ導いた。」

ドライブ中の女「“ETF”を知ってる?」
ドライブ中の男「もちろんさ。支払いがスムーズになり、渋滞が減った」
ドライブ中の女「ワーオ 快適快適!ってそれは“ETC”!」

バカっぽいお洒落男「ETF? それはサンドウィッチか?」
優秀っぽいお洒落男「それは“BLT”」

物乞い風の男「少額で始められる?」
リア充男「運用コストも安いんだ」(水瀬注:古谷徹っぽい声)
リア充女「まじで!?」

カフェの女「夢のようで夢じゃない。誰にでもチャンスがあるの」
教師風の女「それが“ETF”」
フラれた風の男「あの子は“ETF”に夢中さ」(水瀬注:くまのプーさんっぽい声)

ナレーション「すべての人に夢ある未来を――。」

リア充女(男の耳元でささやくように)「初めてでも大丈夫、私に任せて…」

ナレーション「ETF。新たなる資産形成への道。」
(長いディスクレイマーを載せて動画終了)

……まあ、こういうバカ動画(褒め言葉)、個人的に大好物です。ETFのプロモーションを、ベタなアメリカ映画の予告編っぽくまとめた感じです。

これを見れば、まずは「ETF」という重要キーワードを覚えることができるでしょう。ちょいちょい豪華声優さん、混じってませんか?

素晴らしいです。


『ETF』をアニメーションで解説! | 東証マネ部!



一転して、動くイラストを使った教育映像っぽい動画です。見てもらえればわかるとおり、真面目に語られたETFの商品説明になっています。

良心的で安心して見ていられる内容です。

ETFが本来、「E(Exchange) T(Traded) F(Fund)」の略であるところ、「E(いいとこどりで) T(取引できる) F(投資信託)」と思いついた人がいて、それを「どうしても言いたかった感」をひしひしと感じます。

まあまあ、うまいこと言ったと私も思います。(メモしながら)

素晴らしいです。


3分でわかる!確定拠出年金 | 東証マネ部!



確定拠出年金についてシンプルに解説した動画です。紙芝居風にイラストを置きながら、実写の手が次々にイラストを差し替える構成です。

日本の年金制度の基本に加えて、金融機関がよく宣伝している個人型確定拠出年金(iDeCo)だけでなく、企業型確定拠出年金もあわせて、きちんと解説しているところに好感が持てます。

税制優遇をわかりやすく解説しているのですが、「35歳で始めた場合、トータルで250万円以上の節税効果が期待できます」という、「どんな前提条件なんや!? 大丈夫なんかそれ!?」と思わず心配したくなるようなデータまで飛び出します。意欲作だと思います。

確定拠出年金は投資信託や預貯金、保険が中心なので、東証の取扱商品(たとえば、個別株やETF)の宣伝に直接なるわけでもないのに、確定拠出年金のメリットを、できるだけシンプルに伝えようという姿勢が前面に出ていて、素晴らしいと思います。

今回紹介した動画の中では、個人的にいちばんのお気に入りです。

素晴らしいです。


おいしいかぶのETF | 東証マネ部!



子どもたちが「大きなかぶ」をモチーフにした演劇で、「ETF」について説明する動画です。

これまで、立て続けに3本の動画を褒めちぎってきましたが、ハッキリ言ってこいつは「ダメ」です。

かわいい子どもたちに、ちらちら横目でカンニングペーパーを読ませながら、「これは新種の株」「人生100年時代、資産形成はETFで」などと宣伝させる、大人の魂胆がいやらしいと感じます。

本作品にあえて点数をつけるとするならば、「0点」です。出直してください。

投資は、利益も損失もすべて自分で受け入れなければならず、「自己責任」を負うことができる「大人のたしなみ」です。まだ何もわかっていない子どもたちを使って宣伝するのはやめてほしいなと思いました。

もちろん、子どもに対する投資教育は必要だと思いますし、適切な内容を、適切な方法でやってほしいとは思いますが、それは大人が扱う投資商品を宣伝する演劇をやらせるということでは決してないと私は思います。

***


以上、2018年9月22日時点で東証マネ部にアップされている動画をチェックしてみました。

良いものも、そうでないものもあると感じましたが、このような「動画で伝える取り組み」自体は素晴らしいと思います。

いまの若年層の活字離れは相当深刻なようです。やっぱり、文字よりもイラスト、イラストよりも動画の方が、断然伝わると思います。

動画は個人ブロガーにはなかなか作れるものではないので、東証マネ部さんには、今後も良い作品を作っていただけたらと思います。

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Posted by水瀬ケンイチ