「どうやら、ロールオーバー時の損益は、2014年の取得額ではなく、2014年~2018年の取得額の平均で計算されてしまうっぽいです」というのはちょっと見当違いでした

水瀬ケンイチ

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以前、「NISA口座初のロールオーバー間近! 損益計算は、2014年分の評価額でするのか、2014年~2018年の平均でするのか?」という記事で、自分がNISA口座を開設している楽天証券では、「どうやら、ロールオーバー時の損益は、2014年の取得額ではなく、2014年~2018年の取得額の平均で計算されてしまうっぽいです」と書きました。

これがちょっと見当違いだったようです。申し訳ございません。



NISA口座で、毎年違う商品を購入していればこんな悩みはないのでしょうが、私のように毎年同じ商品(「VT」と端数合わせの「世界経済インデックスファンド」)を購入していた場合、損益がどう計算されるのかがわかりにくいのです。

どういうことか、私のNISA口座(楽天証券)の最新データであらためて説明します。

まず、「NISA」トップページに、年別取引履歴として以下のように表示されています。

photo20181105_3.png

今回、ロールオーバーの対象になる2014年の損益は、+270,186円と表示されています。

100万円の投資額に対して、5年間でプラス27万円というのは、まあまあ儲かっている状態に見えます。

ここで、以前楽天証券からのメールで案内された、楽天証券WEBサイトの「NISA口座におけるロールオーバーのご案内」情報を見てみると、ロールオーバーの対象となるNISA保有商品の確認方法として、NISA画面の「年別保有商品」画面から「2014年」を選択するように案内されています。

(これは本日 2018/11/05 時点でも同じです)

image06.png
NISA口座におけるロールオーバーのご案内 | 楽天証券より)

ふむふむ。

では、案内どおりに、私の口座で「年別保有商品」画面から「2014年」を選択してみます。

photo20181105_2.png

損益は「VT」が +137,939円と、世界経済インデックスファンドが +4,234円で、合計しても プラス14万円にしかなっていません。

あれれ??? 損益が約半分しかありません。

ここで私は、楽天証券のお知らせがこっちの画面を案内しているし、ふつうは株でも投資信託でも、同じ銘柄を複数回に分けて買うと取得価格は合算されて平均取得価格になってしまい、特定の回の取得価格を指定して売ることはできないことから、「どうやら、ロールオーバー時の損益は、2014年の取得額ではなく、2014年~2018年の取得額の平均で計算されてしまうっぽい」と考え、こっちの少ない方の損益でロールオーバーされるのだろうと考えました。

また、楽天証券の「よくあるご質問」には、以下のとおり、NISA口座で同一銘柄を2回に分けて買付けた場合、売却する際に指定することはできないと書かれているのを発見しました。

Q.少額投資非課税口座(NISA口座)で同一銘柄を2回に分けて買付けた場合、売却する際に指定することはできますか?
A.できません。
 非課税口座では取得単価という考え方ではなく、合計買付金額という考え方を採用しています。
 そのため、売却時には先入れ先出し法となります。

楽天証券WEBサイト よくあるご質問より)


しかし、記事をアップ後、読者の方から、「私が○○証券のNISA口座で保有している投資信託は年度別に保有口数、取得単価がわかるようになっています。 ロールオーバーも2014年度分保有口数、評価額がわかるようになっていて、NISA預かりにロールオーバーできるようになっています」というご報告をいただきました。

え?そうなの?

そうだったらうれしいのですが、上記の「よくあるご質問」によれば、楽天証券では、年度ごとの取得単価という考え方はないとのことなので、うーんどうなっているの……?

もしかしたら、証券会社によって違うのかもしれないので、楽天証券のカスタマーサポートに問い合わせてみました。メールでの問い合わせだったのですが、何度問い合わせてもまったく要領を得ません。

ようやく返ってくるメールには、「一般NISAで5年間の非課税期間に売却なさらなかった場合、新たな翌年の一般NISA枠にロールオーバーすることが可能です」といった一般論が繰り返されるだけで、「だから!!毎年同じ商品を買っている場合の!!損益の話を!! しているんですよお!!」とPC画面の前でひとり地団駄を踏むおっさん、それが私。

そんなこんなで2ヶ月の時が流れ、2014年分のロールオーバーの申込み期限まであと1ヶ月ちょっとしかなくなってきたため、平日昼間にコールセンターに電話で質問をして、実際に私のNISA口座情報を見てもらいながら話そうと決めました。

ロールオーバーする場合の損益は、私のNISAトップページの「年別取引履歴」にある +27万円 を使うのか、お知らせで案内された「年別保有商品」にある +14万円を使うのか。どっちなの?どっち?どっち!!??

オペレーター「ロールオーバーされるのは、投資額に対する損益の +27万円の方ですね」
わたし「本当ですか!」
オペレーター「評価額127万円でロールオーバーされます」
わたし「では、+14万円という損益は何なのですか?」
オペレーター「それは、商品としての損益を示しています」

投資額に対する損益と、商品としての損益?

や、ややこしい……。

2つの損益にモヤモヤは残るものの、とにかく、ロールオーバーされるのは、評価額の127万円分だということです。正確には、「ロールオーバーされるのは、既に出ている分配金 4,242円を除いた、評価額 1,265,944円」になるとのこと。

(もちろん、今後も評価額は変動していくので、実際にロールオーバーされるのは2018年末時点の評価額になりますが)

そして、よくよく見ると、損益は2つの数字があるものの、どちらも評価額は同じ 1,265,944円になっているではないですか!!

ぬかった!! 見るべき項目が違っていました。

損益はよくわからない2種類の表示があってややこしいが、評価額はどちらも同じ。そして、ロールオーバーされるのは評価額。なので、損益の計算方法なんぞ気にする必要はなかったのです。

もしくは、評価額と投資額の差分である、NISAトップページの損益だけ見ていればよかったのです。

従って、以前、私が書いた記事「NISA口座初のロールオーバー間近! 損益計算は、2014年分の評価額でするのか、2014年~2018年の平均でするのか?」で、「どうやら、ロールオーバー時の損益は、2014年の取得額ではなく、2014年~2018年の取得額の平均で計算されてしまうっぽいです」と、損益の計算方法に着目して書いたのは、ちょっと見当違いでした。

最初から評価額に着目していれば1つの数字しかなく、こんなに悩む必要も、混乱を招いてしまうこともなかったことになります。

NISAのロールオーバーは、すべての投資家にとって初めてのこととはいえ、なんだかすごく遠回りをした気がします。

お騒がせして、申し訳ございませんでした。m(_ _)m

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Posted by水瀬ケンイチ