「つみたてNISA」のリバランスはどうしたらよいのか?

水瀬ケンイチ

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「つみたてNISA」の制度がはじまってから1年超。そろそろ資産配分が当初の設定から少しくずれてくる時期かもしれません。

くずれた資産配分を所定の配分に戻すことを「リバランス」といいます。

ちょうど、ブログ読者の方から、「つみたてNISA」のリバランスについてのご質問をいただいたので取り上げさせていただきます。



水瀬様

はじめまして。A(仮称)と申します。
30代独身男子です。
いつもブログを楽しく拝見させて頂いております。
水瀬さんの著書を昨年末に拝読し、今年からつみたてNISAで投資信託、リスク低減のため日本債券の購入を始めました。

投資を始めたところで気が早いのは重々承知しておりますが、来年以降のリバランスの方法についてご教示頂きたく、ご連絡させて頂きました。

つみたてNISAで保有商品を売却すると非課税枠が減るとの認識ですが、そうだとするとつみたて額を調整しなければ行けないのかな??と単純な考えを巡らせているのですが…

年度末のお忙しいところ恐れ入りますが、お時間ある時にご教示頂けますと幸甚です。

お仕事がお忙しい中、季節の変わり目、また花粉の飛散も大変厳しくなっておりますので、どうかお身体ご自愛ください。

以上、よろしくお願い申し上げます。



Aさん

いただいたご質問メールに以下のとおりご回答いたします。

リバランスは、割合が高くなっている資産クラス(今ならおそらく先進国株式クラス等)のファンドを売却して、割合が低くなっている資産クラス(今ならおそらく国内債券クラス等)のファンドを買い増すという作業をします。

ただ、「つみたてNISA」では一度購入したら非課税枠は消費され、売却しても非課税枠は復活しない仕組みです。したがって、リバランスは、できれば売却することなく追加投資することで資産配分を調整する「ノーセルリバランス」がよいと思います。

その際は、NISA口座以外の課税口座で買い増しの追加投資することになります。

想像するに、資産運用をすべて「つみたてNISA」口座内で完結させたいとお考えかもしれません。

でも、「一般NISA」「つみたてNISA」の正式名称は「少額投資非課税制度」であり、長期で積立投資を続けていれば、いずれ、少額しかない非課税枠からあふれて課税口座で運用することになるものです。(私は一般NISA口座がとっくにあふれていますので課税口座と併用しています)

大切なのは保有資産全体のリスク水準の管理です。たとえ大暴落があっても、何食わぬ顔で投資を続けられる程度のリスクに抑えておくことです。課税・非課税枠にとらわれず、リバランスはしっかりとやっておくのがよいと思います。

なお、20年間積み立てをしても投資額が「つみたてNISA」の非課税枠(800万円)に収まり、かつ、資産配分に納得できるバランスファンドがあるならば、リバランスはファンド内で自動的にやってくれるため不要ですので、その場合は、「つみたてNISA」でバランスファンドを積み立てるというのもアリだと思います。

今後のAさんの運用がうまくいかれますよう祈念しております。

(本記事は、Aさんあての返信に加筆・修正したものです)


こんな記事も書いてます。

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先日、「いま儲かっているので、リバランスすると課税されてリターンが下がってしまう。だからリバランスしたくない」というお悩みをお聞きしました。お気持ちはわかるのですが、これは本末転倒ではないでしょうか。...


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