節約と「ストレス頻度」の関係を知ってストレスフリーの節約生活を

水瀬ケンイチ

save-3451075_1920-800.jpg

トウシルに「ストレスフリーでお金を貯める『良い節約』の三原則と三つのコツ」というコラムが掲載されています。

言うまでもなく、節約は大切なことであるとともに、節約するだけでなく、お酒に競馬にと大いにお金を使われる山崎元氏のコラムなので取り上げてみます。



ストレスフリーでお金を貯める「良い節約」の三原則と三つのコツ | トウシル 楽天証券の投資情報メディア

雑誌にあっても、新聞にあっても、「節約」は人気のあるテーマだ。勤労者の実質手取り所得は伸び悩んでいるし、消費増税なども意識され、「収入を増やすのは大変だから、せめて節約しよう」と考える個人が多いのだろう。 いきなりで恐縮だが、筆者は、「節約」を専門としている訳ではない。お金の運用を語るに当たって、将来のために必要な貯蓄・投資の実行と、そのためには節約が大切だ。「必要貯蓄の額」の計算方法は何度か説明してきたが(老後のお金と必要貯蓄率の計算式)、貯蓄を実行するために必要な「節約のコツ」を体系的に述べたことはほとんどない。 個人的には、「細かな節約を考えるよりも、収入の増加のために行動する方がいい」と考えてきたのだが、必要なら、「節約もできる方がいい」ことは間違いない。 節約術は、範囲が広いし、奥も深い。今回は、このように考えると節約が上手く行きやすいと思われる「節約の原則」と、これを背景にした「節約のコツ」について論じてみる。


詳しくは上記コラムをご覧いただきたいのですが、要旨を勝手にまとめると以下のとおり。

・食費の節約は良くない
・小遣いの節約は優先度を下げたい
・【良い節約の三原則】
 原則一、確実であること
 原則二、ストレスが小さいこと
 原則三、実害が小さいこと

いずれについても、大いに賛成します。

固定費を見直す、それもなるべく大きなものから順に検討する」というのは家計だけでなく、企業経営においても言える「鉄則」です。

食費やら小遣いやらという、節約金額の割に満足度を下げる方向に働き続けてしまう費目よりも、住居費・生命保険料・通信費といった、なければないでそのうち慣れてしまう固定費を削る方が効果は大きく、ストレスは小さいと私も思います。

それから、上記コラムでは「天引き」をすすめています。

 行動経済学の知見によると、人間は、長期的な利益よりも、目先の時点の利益を過大評価する傾向のある生き物だ。「残った金額を貯蓄しよう」とするのではなく、「貯蓄を行って残った金額で生活しよう」と考えるべきなのだ。


これは本当にそのとおりで、想定外のことが毎日のように起こる忙しい実生活では、必ずしも家計簿を見ながらじっくり検討してお金を使うシーンばかりではありません。

給料からの「天引き」や「自動引き落とし」は、貯まります。逆に、残った金額を貯蓄しようとしても、不思議なくらい貯まりません。そういうものです。

さらには、山崎氏のコラムにはありませんが、私は「ストレス頻度」という概念で節約を見ています。

会社の内部統制における「統制頻度」みたいなもので、発生の都度、毎日1回、月1回、月2~4回、四半期に1回、半期に1回、年1回など、年間でストレスを感じる回数の目安と思ってください。

毎日何度も感じるようなストレスは「ストレス頻度」が「発生の都度」となり非常に高く、節約できる金額の割に不満がたまってしまいます。

たとえば、食費を削るとなると、毎日、朝、昼、おやつ、晩、夜中、と一日に何度も「ああ、我慢しなきゃ…」としんどさを常に感じながら日々生活しなければなりません。

一方で、月払いの住居費・生命保険料・通信費などは、「ストレス頻度」が「月1回」で低く、節約の不満を感じる機会が少なく、「残ったお金でやりくりしよう」という余地が生まれます。

もっと言えば、「ストレス頻度」が「年1回」となれば、1日ドカンと出費があって「うわあ!」となるものの、365日のうち364日はもう節約を意識することはないでしょう。

前出の「目先の時点の利益を過大評価する傾向」というのは、裏を返せば、「喉元すぎれば熱さ忘れる」という傾向でもあるのです。人間の持って生まれた傾向(バイアス)を、逆に活用してしまいましょう。

それどころか、まとめて年払いにすれば「ストレス頻度」が下がるだけでなく、「割引」まで受けられる費目もあります

たとえば、生命保険料、自動車保険料、NHK受信料、国民健康保険・国民年金などは、年払いにすることで数%の割引を受けられることがあります。

当ブログは投資ブログで節約は本分ではないので、具体的事例の紹介は割愛しますが、ご興味があればぜひ調べてみてください。

最後に、上記コラムでいちばん心に響いたのが最後の段落の言葉です。

なお、個人的には、節約ばかりを考えるのではなく、「稼ぎを増やすこと」を考える方が楽しくて前向きではないかと思っている。副業や転職、さらには起業や会社の買収など、工夫すると稼ぎを増やす道は数多くある。節約に熱心になるあまり、人生全体に対する考え方を萎縮させない方がいいと一言申し添えておく。


特に20~30代の若い方、本当にそうですよ。もちろん節約は大切ですが、収入を増やすと人生の選択肢が広がります。

また、勤務先から得る給料だけが収入ではありません。収入源を複数持つことができれば、突然のリストラや長期療養など人生のアクシデントに対する耐性も上がります

ぜひ、いろいろな稼ぎ方を模索してみてください。このあたりは、また別の機会に詳しく書いてみたいと思います。


こんな記事も書いています。

NIKKEI STYLE に消費増税や株価下落の対策

NIKKEI STYLE に消費増税や株価下落の対策に関する記事が掲載されています。...


節約で夫の小遣いを減らすのは悪手のようです。

「夫婦同時失業から復活したFPが教える、節約せずに年間200万円貯める方法」(花輪陽子著)は夫の小遣いを増やすべきと主張!?

「夫婦同時失業から復活したFPが教える、節約せずに年間200万円貯める方法」(花輪陽子著)を読みました。本書は基本的に、とても分かりやすい「家計見直しのすすめ」ですが、夫の小遣いを増やすことを強くすすめています。世の旦那さんたちが見たら大喜びしそうなお話ですが、その背景にはしっかりとした経済的理由があることが分かります。夫婦同時失業から復活したFPが教える、節約せずに年間200万円貯める方法花輪 陽子 大...


関連記事
広告
投資判断は自己責任でお願いします。当ブログの情報により投資判断を誤ったとしても、管理人は責任を負えません。また、当ブログ内容の無断転載を禁じます。

Posted by水瀬ケンイチ