楽天証券、米国株の最低取引手数料を無料(撤廃)へ。最後に、投資家にとってあまり意味がない値下げまで、何度も刻んで発表を繰り返すことについてひと言だけ

水瀬ケンイチ

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楽天証券は、米国株の最低取引手数料を無料にする(撤廃)と発表しました。

昨日のSBI証券の最低取引手数料無料(撤廃)への対抗措置ですね。



楽天証券 公式WEBサイト プレスリリース
2019/07/10 【米国株式】最低取引手数料を「無料」に引き下げ(7/22~)

最低取引手数料が0.01米ドルと0米ドルでは、ほとんど差がないないことは、昨日の記事でも書きましたが(該当記事)、いちおう計算すると、約定代金が2.22米ドル(約240円)までの米国株を取引する場合に手数料に差が出ます。

それでも、いちおうSBI証券と並び、業界最低水準になりましたということです。

既存のポイントプログラムによって、かかった手数料の1%がポイント還元されることをちゃっかりアピールすることも忘れません。しっかりしています。

最低手数料の撤廃は投資家にとってよいことなので大歓迎ですが、老婆心ながらひとことだけ戯言を。

投資家にとってあまり意味がない値下げまで、何度も刻んで発表を繰り返すことで、かえって評判を落とす。そんな懸念と既視感を覚えた古参投資ブロガー諸氏もいるのではないでしょうか。

投資家にとってあまり意味のないレベルでの複数回にわたる手数料値下げの刻み合いは、お互いの手数料水準の競争というよりも、値下げ発表を繰り返すことによって、ブログやマスメディアがニュースとして取り上げてくれる「無料の広告演出」を狙っていると疑われたら…。

ちょうど10年前、2009年の夏にも、SBI証券と楽天証券は国内株式売買手数料において、交互に9~10回にわたる値下げ合戦を繰り広げていました(該当記事)。

最初は、各ブログやメディアでも驚きをもって伝えられていました。しかし、終盤は、手数料のいわゆる「ボリュームゾーン」ではない局所的な値下げの連続であったことと、値下げを細かく刻み過ぎて実質的な差がほとんどないことから、だんだんと、値下げ発表回数を増やすことによる無料広告演出ではないかという意見が出てきて、しかも、実は両社グルなのでは?という疑いまで持たれるようになっていったように記憶しています。

米国株の最低手数料の撤廃は投資家にとってよいことなので歓迎はしますが、そんなふうに受け止められては本末転倒です。

これからは、最低取引手数料ではなく、昔からなぜか各社「1ドル25銭」で高止まりしている為替手数料とか、「約定代金の0.45%」で高止まりしている取引手数料そのものなど、「ボリュームゾーン」の手数料引き下げで勝負してほしいと思います。

ちなみに、サクソバンク証券では米国株の取引手数料は「約定代金の0.20%」だそうです。(特定口座対応していない等大きなデメリットもあるので当ブログではおすすめしませんが)

せっかくの最低取引手数料値下げ発表に水を差すようなことを言ってしまい、たいへん申し訳ありません。たいへん申し訳ありません。期待と心配のあらわれということでご容赦を。

新商品・新サービスのフロンティアたる楽天証券さん、がんばってください!👍


P.S
証券会社動向が預言されている「証券死海文書」(嘘)によれば、次は、マネックス証券から米国株の最低取引手数料無料化(撤廃)が発表されるシナリオになっているのでしょうが、もし発表がそれだけであればもう投資家にとってほとんど実利がないので、ブログでは取り上げないことを予め申し上げておきます。


楽天証券

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Posted by水瀬ケンイチ