しぶしぶ、インデックス投資の「本質的な問題点」を語る

水瀬ケンイチ

僕が書いた記事「なぜ、インデックス投資はマイナーなのかを考える (その5) マイナーでいい」に対して、rennyさんよりトラックバックをいただきました。
ありがとうございます。
(ご参考)
rennyさんのブログ記事「インデックス投資について再考しました」

いただいたご意見について、僕の考えを書いてみたいと思います。

なお、今回の記事は、いつも以上に本音で書きますので、人によっては不愉快に感じられるかもしれない内容が含まれていることを予めお詫びします。また、決して、インデックス投資を否定したり、rennyさんご本人を非難したりすることが、目的ではないことをご了承ください。
それでは、いってみたいと思います。

記事を拝見するに、おそらく、rennyさんが「インデックス投資には知名度を上げてもらわないといけない」と主張されるもっとも大きな理由は、「超低コストのインデックスファンド(あるいは簡単に買える海外ETF)の実現のため」ではないかと推測します。

インデックス投資が個人投資家の間でマイナー⇒インデックス商品があまり売れない⇒競争が起きない⇒超低コストのインデックスファンド(あるいは簡単に買える海外ETF)が実現しない、というロジックではないかと推測します。

このロジックは、一理あることは間違いないと思います。
そして、気持ち的には僕も同感であります。
しかし、「インデックス投資という運用方法がマイナーであったほうがよいか否か」という問いに対する理由としては、ちょっと不十分なのではないでしょうか。

ためしに、ひとつ質問させてください。
(自分も同類であることを補足しつつ、あえて、おうかがいします)

もし、お望みどおり、超低コストのインデックスファンドが簡単に買えるようになったとしら、それでもなお、「インデックス投資には知名度を上げてもらわないといけない」と主張し続けられますでしょうか?



……

どうでしょう。
おそらく、主張のモチベーションは、かなり下がってしまうのではないでしょうか。
ご自分が望まれるインデックス商品が、いつでも買える状況なのであれば、インデックス投資がマイナーだろうがメジャーだろうが、あまり関係なかったりされませんか?
(重ねて、僕もまったく同類であることを補足します)

語弊を覚悟で申し上げれば、「インデックス投資には知名度を上げてもらわないといけない」と主張するのは、「インデックス投資という運用方法がマイナーであったほうがよいか否か」を純粋に検討した結果ではなく、「その方が自分にとって都合が良いから」ではないでしょうか。
(重ね重ね、僕もまったく同類であることを補足します)

投資ブログをやっている人は、誰だって多かれ少なかれポジショントーク(自分のポジションにとって有利な発言)をしているとは思いますし、それが良くないことだと申しあげるつもりもありません。
(重ね重ね重ね、僕もまったく同類であることを補足します)

しかしながら、インデックス投資における、「フリーライダー問題」および「効率市場のパラドックス」については、超低コストインデックス商品の提供を既に享受している「機関投資家」の世界でも、また、「学者」の世界でも、かねてより大きな論争となっています。
産学ともに認める、インデックス投資の「本質的な問題点」といえるのではないかと考えています。
そして、それは個人投資家には、あまりにも知られていないように思います。

自分が良いと思って実践している投資法に対して、ネガティブなことをわざわざ書くのは、よい気持ちはしません。
しかしながら、インデックス投資の本質的な問題点を知ることは、インデックス投資家にとってもとても重要なことだと思ったので、フラットな立場で、「インデックス投資という運用方法がマイナーであったほうがよいか否か」を純粋に検討した結果、率直に「マイナーであるほうがいい」と書いたのです。
もちろん、「しぶしぶ」であります。

(追伸)
rennyさんには何のうらみもないどころか、貴重なインデックス投資仲間だと思っております。
有意義な議論ができたらと思っております。


<追記>2006/12/29
皆さまからいただいたコメント、トラックバックなどの議論を踏まえて、以下に記事の続きを書きました。よろしければご覧ください。
http://randomwalker.blog19.fc2.com/blog-entry-376.html
関連記事


投資判断は自己責任でお願いします。当ブログの情報により投資判断を誤ったとしても、管理人は責任を負えません。また、当ブログ内容の無断転載を禁じます。

Posted by水瀬ケンイチ