予想だにしていなかった「たわらノーロード 先進国株式」「たわらノーロード バランス(8資産均等型)」の信託報酬引き下げ
水瀬ケンイチ

予想だにしていなかった「たわらノーロード 先進国株式」「たわらノーロード バランス(8資産均等型)」の信託報酬引き下げが発表されました。
アセットマネジメントONE プレスリリース
2019/09/13 「たわらノーロード」一部ファンドの信託報酬率を引き下げ- 「先進国株式」および「バランス(8 資産均等型)」、最低水準に -
気になる信託報酬引き下げは以下のとおり。
・たわらノーロード 先進国株式 信託報酬 年0.20% → 0.0999%(税抜)
・たわらノーロード バランス(8資産均等型) 信託報酬 年0.22% → 0.14%(税抜)
2018年のつみたてNISA開始に伴って、インデックスファンドの世界では、「購入・換金手数料なし」シリーズのニッセイアセットマネジメントや、「eMAXIS Slim」シリーズの三菱UFJ国際投信などが熾烈なコスト競争を繰り広げていました。
「たわらノーロード」シリーズを運用するアセットマネジメントONEは、まあまあ低コストながらも最安値クラスには及ばない状況に甘んじており、コスト競争に加わる姿勢がまったく見られず、多くのインデックス投資ブロガーたちからは「これは脱落したな」と見られていました。
それがここへ来て、突然の「クラス最安値」に名乗りを上げてきました。
「たわらノーロード 先進国株式」の信託報酬 年0.0999% は、競合の「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」と同じコスト水準で、クラス最安値です。また、「たわらノーロード バランス(8資産均等型)」の信託報酬 年0.14%は、競合の「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」と同じコスト水準で、やはりクラス最安値です。
数年前は、クラス最安値だったこともあり、私も「たわらノーロード 先進国株式」をまとまった金額で保有しています。もっと低コストなインデックスファンドが登場してきたあとも、売却して乗り換えるほどではないので、そのまま保有だけはしてきました。
今回の信託報酬引き下げにより、ますます売却する理由がなくなりました。ありがたい!!
また、iDeCo(個人型確定拠出年金)において、SBI証券はクラス最安値に追随し続けると明言している「eMAXIS Slim」シリーズが商品ラインナップにあるのに対して、iDeCoでもライバルの楽天証券では、「eMAXIS Slim」シリーズが商品ラインナップになく、当時ややコスト高だった「たわらノーロード」シリーズが最安値クラスであり、商品ラインナップが若干見劣りしていました。
今回の「たわらノーロード」シリーズの信託報酬引き下げによって、楽天証券のiDeCoの競争力も向上したように思います。
かつては、安定的な資金流入が見込める確定拠出年金専用インデックスファンドに、一般販売のインデックスファンドよりも大幅にコストが安い「お宝ファンド」があり、うらやましく思っていました。
それが今や、一般販売用のインデックスファンドのコスト引き下げが、iDeCo(個人型確定拠出年金)口座の競争力をも左右することになっているのは、おもしろい逆転現象です。
とにもかくにも、「たわらノーロード」シリーズの信託報酬引き下げをしてくれたアセットマネジメントONEさん、グッジョブ!!👍
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