備えあれば憂いなし、勝って兜の緒を締めよ、でサバイブしましょう

水瀬ケンイチ

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米国のダウ平均株価が過去最高値を更新し、日経平均も4日連続で今年の最高値を更新していて、株式市場が好調のようです。



NY株式市場 ダウ平均株価最高値更新 米中貿易交渉進展期待で | NHKニュース

7日のニューヨーク株式市場はアメリカと中国の貿易交渉が大きく進展するのではないかという期待から幅広い銘柄に買い注文が出て…

日経平均株価 4日連続でことしの最高値更新 | NHKニュース

8日の東京株式市場、日経平均株価は値上がりし、4日連続でことしの最高値を更新しました。


個人投資家の間でも、「保有資産がプラ転した」「含み益が過去最高を更新した」というめでたい報告がたくさん見られます。良いことだと思います。

ただ、この投資家にとって心地良い環境は、いつまでも続くものでしょうか。私は永遠に上がり続ける相場もなければ、永遠に下がり続ける相場もないと思います。

市場は少しずつ(年率の期待リターンである数%程度ずつ)上がっていくと言われていますが、それは長期でならした時の話であって、短期的には大きな騰落がくり返されてきました。

大方の投資家が儲かっているような大きな上げ相場の時は、リスクの取り過ぎ状態になっている投資家も多いと推測できます。

いま、SNS等では、「ポートフォリオは○○100%でよい」「○○投資最強!」(○○には特定の国やスタイルが入ります)などのイケイケドンドンの強気発言が散見されるようになっています。比較的、投資経験の浅い投資家もそれに加わってきている印象です。

イケイケドンドンに乗じて、金融業界もレバレッジを効かせた商品でひと稼ぎしようとしているようです。

投信でもハイリターンを狙える!?  レバレッジ型投信の上手な活用法とは? | ハーバー・ビジネス・オンライン

投資信託は値動きが安定しているとか、堅実な投資先といったイメージがあるかもしれないが、短期で資産倍増も夢ではないハイリスク・ハイリターン商品もある。日経平均株価など基準となる指数の数倍の値動きを狙うレバレッジ型の投資信託だ。


レバレッジ型の商品は以前からありましたが、債券中心のバランス型投信にレバレッジを組み込み、バックテストではリスクはそこそこで、リターンは株式を上回るとのふれこみで、投資家の間で人気です。設定から1年ちょっとで、すでに数千億円の純資産残高を集めています。

私も投資家向けセミナーに参加してきましたが、債券多め(約66%)のバランスファンドに見えて、レバレッジを使い株式100%と同水準のリスクを取って、それ以上のリターンを狙うアグレッシブなファンドでした。(ありがちな高コストファンドではないので評価が難しいのですが)

過去の歴史を見ると、レバレッジを使ったハイリスクな商品がもてはやされるのは、バブル相場の特徴のひとつでもありました。「ウォール街のランダム・ウォーカー」(バートン・マルキール著)には過去数百年のバブルとその崩壊の歴史が記録されていますが、バブル崩壊の過程のいたるところに過剰なレバレッジが登場してきます。

よく「歴史は繰り返す」と言いますが、人は上げ相場では必要以上に蛮勇になり、下げ相場では必要以上に臆病になり、しかもそれを繰り返します。

私を含めて、人は「喉元過ぎれば熱さ忘れる」生き物なんだと思います。

もし、過去の歴史に学ぶことができるのであれば。

上げ相場の時「こそ」、下げ相場に備えて、自分のポートフォリオ全体のリスクが(レバレッジ分を含め)、自分のリスク許容度の範囲内のリスク水準におさまっているかを確認するべきだと思います。

もし、リスクの取り過ぎになっていれば、株式クラスのファンドを売却して、その分を債券クラスのファンド(もしくは生債券)を買い増すといった「リバランス」を早めに行ないます。

備えあれば憂いなし、勝って兜の緒を締めよ、で市場に居続けてサバイブしていきましょう。


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Posted by水瀬ケンイチ