相談や苦情につながる販売が若年層にも拡がっている

水瀬ケンイチ

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ニッセイ基礎研究所に「年金不安の陰で増加する金融トラブル」というレポートが掲載されています。



年金不安の陰で増加する金融トラブルー投資勧誘より優先すべき金融知識の向上に向けた取り組みー | ニッセイ基礎研究所

いわゆる「老後2,000万円問題」として注目された金融審議会市場ワーキンググループの報告書については、世帯によりそれぞれ家計の状況が異なるなか、一律に平均で示すことの乱暴さに対する指摘もみられている。一方で、同報告...


タイトルやアイキャッチ画像だけ見ると、「また高齢者がだまされたという話か」とため息が出そうになりますが、よく読むと、相談や苦情になっているのは高齢者だけではないことがわかります。

「ファンド型投資商品」の相談・苦情件数が増加しており、20歳代や40歳代でも全体の1割を超えるなど、相談・苦情につながる販売が若年層にも拡がっています。

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年金不安の陰で増加する金融トラブルー投資勧誘より優先すべき金融知識の向上に向けた取り組みー | ニッセイ基礎研究所より)

レポートでは、「これらの結果は、投資商品の販売が消費者自身の金融リテラシーに則さない形で行われている可能性があることを意味している」と指摘されています。

若者が「ファンド型投資商品」で苦情?

個人的には、いまいちピンと来なくて、「ファンド型投資商品」にどんな金融商品が含まれているのかが気になりました。

たとえば、一時期、銀行や証券会社などの金融機関が高齢者にこぞって販売していた毎月分配型&通貨選択型投信は、金融庁のお咎めを受けて鳴りを潜めています。若者が毎月分配型投信の分配金に目がくらんでいるとも考えづらい。

情報の詳細がわからない時は原典にあたるべしということで、国民生活センターのWEBサイトを確認してみました。

ファンドは、複数の出資者から資金を募り、その資金を元手とした事業・投資などを行って、得られた収益を出資者に配分する仕組みです。なお、契約者が購入した商品などを業者が一定期間預かり、そこから得られる収益を契約者が受け取る仕組みの預託契約などについても、「ファンド型投資商品」として集計しています。

ファンド型投資商品・未公開株・怪しい社債(各種相談の件数や傾向)_国民生活センター)より


なるほどよくわからん。しかし、その後ろに「最近の事例」という情報がありました。

ファンド型投資商品
・太陽光発電事業に投資をしたが、配当が滞っている。解約したいが連絡が取れない。
・数年前、SNSで知り合った人に海外事業者への投資を勧められ、数千万円を支払ったが、返金されない。
・動画サイトで見つけた投資スクールに参加し、主催者が行っている事業に投資をしたが、主催者と連絡が取れなくなった。

ファンド型投資商品・未公開株・怪しい社債(各種相談の件数や傾向)_国民生活センター)より


太陽光発電への投資、海外事業者への投資、動画サイトで見つけた投資スクールで主催者が行っている事業に投資……。

ああ、なるほど。具体的案件名は控えますが、評判の悪い案件がいくつか頭に思い浮かびます。

ひとつ言えることは、同じ「ファンド」でも、仕組みよくわからない「ファンド型投資商品」と、投資家保護の仕組みが整備されている「投資信託」をしっかりと区別して投資しましょう、ということです。

投資信託の安全性 - 投資信託協会

「ファンド」と名のつくものを勧められた場合、それが「投資信託」であるかどうかを確認することをおすすめします。

若い方々、お気をつけを!

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Posted by水瀬ケンイチ