良い金融アドバイザーを見つけるのはなかなか難しい
水瀬ケンイチ
トウシルに、金融アドバイスと利益の対立について解説した動画が掲載されています。
[動画で解説]金融アドバイスと利益の対立について | トウシル 楽天証券の投資情報メディア
●不適切な経済的利害 その1●不適切な経済的利害 その2●不適切な経済的利害 その3
おなじみ山崎元氏の解説動画です。詳しくはぜひ上記サイトから動画を見ていただきたいのですが、内容をざっくりまとめると、こういう人の金融アドバイスは聞いてはいけないという例が3点あげられています。
(1) あなたに商品を売って利益を得るアドバイザーに相談してはいけない
(2) 運用者側でリスク拡大が可能な場合に、成功報酬型の契約を結ぶことは不適切
(3) ノウハウの出し惜しみ、アドバイスに依存させようとする
(1)はあるあるですね。保険屋さんがファイナンシャルプランナーを名乗って、手数料が高い商品を買うようにアドバイスをするケースがあげられています。
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(2)はヘッジファンドや投資顧問契約などのケースがあげられています。個人投資家の場合はあまり関係ないかもしれません。
(3)は継続的な契約のために問題を一気に解決しないコンサルタントのケースがあげられています。ただ、これは(1)の商品を売るアドバイザーよりは遥かにマシというフォローが入っています。
こうして見ると、良い金融アドバイザーを見つけるのはなかなか難しい。特に(2)の条件は、リスクやオプションの概念や難しい手数料体系の知識が求められますし、(3)のノウハウを出し惜しみしているかどうかは、ノウハウの全体像を把握していないとわからないはずです。
良いアドバイザーかどうかを、(2)(3)の観点で自分で見分けられるレベルに達していれば、その人はもうアドバイスを受ける必要もなくなっているような気がしないでもありません。
やはり、シンプルでわかりやすい見分け方は、(1)の「あなたに商品を売って利益を得るアドバイザーに相談してはいけない」でしょうか。
この論法でいくと、銀行や証券会社の窓口で投資相談をするというのは、「あなたに商品を売って利益を得るアドバイザー」どころか、「あなたに商品を売って利益を得るのが仕事」の人にアドバイスを求める形なので、いかにもよろしくないことがわかります。
マンガのひとコマを使って説明するシーン、ぜひご覧になってください。
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