今年投資デビューしてコロナショックを体験した3800人の回答が頼もしい!
水瀬ケンイチ
日経マネーが実施した「2020年個人投資家調査」で、3万4973人の個人投資家が回答し、そのうち、今年投資デビューした3800人にフォーカスしたデータが日本経済新聞に掲載されていました。
日経マネーが実施した「2020年個人投資家調査」では、3万4973人の個人投資家から資産運用についての回答を得た。この結果を基に、コロナショックに直面した個人投資家の現状や、勝ち組投資家の運用手法など
今年投資デビューしたかたの多くは、コロナショックという暴落を経験されています。控えめに言っても、デビュー早々「大変な目」にあってしまった方々です。
しかし、調査結果は意外にも、「順調にスタートを切れた」とする回答が6割にも達して、「運用の規模を縮小したい」「もうやめたい」と回答した人の合計は1%に満たなかったようです。
暴落にうろたえず「順調なスタート」と言えるとは、投資家として腰が座っています。
なんたる頼もしさ。あっぱれ!!
暴落で資産がみるみる減っていくという体験は、気持ちの良いものではありません。心がざわざわするとてもつらいことだと思います。こわくなって逃げ出したくなる人が多いのもわかります。
ただ、とてもつらいけれど、備えと心構えができていれば、耐えることはできるはず。投資に暴落はつきものであり、冷静に投資を継続できればいつか回復するどころか、むしろ将来のパフォーマンス向上に大いに役に立つものでもあります。
だから、投資デビュー後まだ投資金額が少ない時に、暴落というものを体感できることは、長い目で見れば良い経験だということは、ベテラン投資家なら理解できることだと思います。
それを今年投資デビューしたばかりの方々が、既に理解しているということは、しっかりと勉強されていることがうかがわれます。
何で勉強した影響なのかと興味深く読みすすめると……
本の影響と、それからユーチューバーの影響が大きいようですね。
本は「金持ち父さん 貧乏父さん
(拙著「お金は寝かせて増やしなさい
本で勉強するのは、時間のコスパが高いと思います。
本は著者と編集者で構成を練りに練って執筆され、校正さんのチェックなど複数人の手によって作られた、ひとまとまりの体系的情報なので、未知のことを短時間で学ぶにはもってこいだと思います
ユーチューバーでは「両学長 リベラルアーツ大学」や「中田敦彦のYouTube大学」がランクインしていました。
活字が苦手なかたや時間がふんだんにあるかたは、YouTubeで学ぶのも悪くないと思います。なんといっても、ビジュアルと音声と効果音などでわかりやすさがすごい。
YouTubeで一から十まで知ろうとすると相当な視聴時間が必要なのですが、時間がふんだんにあるかたにとっては関係ないですもんね。
いずれにしても、今年投資デビューした3800人の調査回答者の方々は、コロナショックのなかにあっても、投資には暴落がつきもので継続することが大切という超・重要ポイントをすでに学んでいたと思われます。
彼らが、知識と経験を両方たずさえ、これからも投資を継続して、目標を達成できますように。
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