「eMAXIS Slim」シリーズの残高5000億円突破に賛辞と要望

水瀬ケンイチ

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モーニングスターに、インデックスファンド「eMAXIS Slim」シリーズ残高5000億円突破という記事が掲載されています。



モーニングスター WEBサイト
2020/09/03 「eMAXIS Slim」シリーズ残高5000億円を突破、つみたて投資のパートナーとして人気定着| モーニングスター

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まずは、おめでとうございます!!

モーニングスターの記事にあるように、「eMAXIS Slim」シリーズは、「業界最低水準の手数料水準をめざす」と明確に打ち出したうえで、実際にたび重なる競合ファンドの信託報酬値下げやより低コストな新規設定ファンドにことごとく対抗して信託報酬を引き下げてきました。

数年にわたり業界最低水準の手数料をキープし続けてきた実績が、個人投資家に評価され、純資産残高5000億円突破という形で信頼を勝ち得たのだと思います。

その結果、個人投資家の資産運用におけるコア(中核)となる日本株式クラス、先進国株式クラス、新興国株式クラスといった主要な資産クラスのインデックスファンドの信託報酬が、軒並み0.1%台という現状は「あっぱれ」というほかありません。

有言実行。素晴らしいです!!

いまや非の打ち所がない「eMAXIS Slim」シリーズですが、ひとことだけ。

10数年前、「eMAXIS Slim」シリーズが登場する前、既存の「eMAXIS」シリーズ(投資家の間では「eMAXIS FAT」シリーズと言われている)しかない時代に、私は悪戦苦闘しながらも既にインデックス投資をしていました。

現在の保有資産のなかで「eMAXIS FAT」シリーズのインデックスファンドが、既に数千万円分あります。まったく同じ指数(インデックス)に連動する古いインデックスファンドであるにもかかわらず、「eMAXIS Slim」シリーズの数倍の信託報酬を払い続けている「養分」のような状態、それが私です。

市場動向によりこれらは幸か不幸か200%~300%に増えていいます。しかし、課税による資産減少を考慮すると、もう資産運用中は売却できません。

「eMAXIS Slim」シリーズが登場した時に、投信ブロガーのなかには「既存のインデックスファンド受益者を切り捨てた」と酷評した人たちがいました(現在はそのような主張はほとんど見ませんが)。当時、私は「より低コストな商品がないよりは、あった方がいいだろう」と主張しました。

当時の私は金融機関都合のインデックスファンドの繰上償還や取扱廃止など、もっと酷い目にあっていました。より良い商品が登場、存在するだけでありがたかったのです。

<ご参考>
外国株式インデックスファンド放浪記(まとめ) - 梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)

「eMAXIS Slim」シリーズは純資産残高5000億円を突破しました。つみたてNISAなどの非課税制度の認知や、個人投資家の金融リテラシーの向上により、今後もっともっと伸びると思います。

今すぐでなくてもよいので、「eMAXIS Slim」シリーズが永続的な成長基調に乗ったあかつきには、「eMAXIS FAT」シリーズとの「投信併合」を行い信託報酬水準の統一を検討してほしいと切に願います。

発展途上の日本のインデックス投資環境のなかで、「先行者利益」はなくても、せめて「先行者損失」状態が放置されるのは……悲しい。

全インデックスファンドのベンチマークの「配当込み指数化」というウルトラC技を実現した三菱UFJ国際投信さんだから、いつかはやってくれるのではないかと期待しています。

<ご参考>
そんなことができるのか! 三菱UFJ国際投信、「eMAXIS」「eMAXIS Slim」「つみたてんとう」シリーズ等のインデックスファンドのベンチマークを「配当込み指数」へ変更 - 梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)

もちろん、業容が拡大して余裕が出てきたらで構いません。結果的に、できなくても構いません。老兵のインデックス投資家からの戯言みたいないち要望でした。

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Posted by水瀬ケンイチ