ポートフォリオの期待リターンとリスクを数値で把握する

水瀬ケンイチ

お正月に、僕のポートフォリオについて記事に書きました。
(参考記事)2007年1月現在のアセットアロケーションと構成商品 (その1)(その2)

先日、タロットさんから、エクセルの「効率フロンティア計算シート」をいただいたので、数値を入力して計算してみたところ、ポートフォリオの期待リターンとリスク(標準偏差)をきれいに図解できたので、掲載させていただきます。(赤いひし形がマイポートフォリオ)

効率フロンティア計算シート

ただし、このデータは、ポートフォリオの各資産クラスすべてが、インデックス商品だった場合のデータなので、一部アクティブファンドを組み入れている僕のポートフォリオとは、厳密に言えば若干違います。期待リターンもリスクも若干上であるはずですが、そこまではこだわりません。
(余談ですが、意外にも効率フロンティアの曲線上だったので、自分でも驚いております…)

さて、本題ですが、自分のポートフォリオの期待リターンとリスクを「数値」で把握するということは、とても大切であると思うのです。

特に、リスクを数値で把握することは、「暴落時に最大何円損する可能性がどれくらいあるか?」が分かり、長期投資をする上での心構えに、とても役に立ちます。

僕の場合、上記のデータでは、ポートフォリオの期待リターンは6.28%、リスク(標準偏差)は15.38%です。
標準偏差の2倍をみておけば、起こりうる可能性の95.4%をカバーでき、投資結果の範囲としては大体OKだろうということになっているそうです。
期待リターン6.28%-(標準偏差15.38%×2)=-24.48%…最大損失
ということは、起こりうる“超”最悪のケースでも、1年でマイナス24.48%で収まるということになります。
100万円投資していれば、1年で最悪マイナス25万円くらい、1000万円投資していれば、1年で最悪マイナス約245万円くらい。
もちろん、大金と言えば大金ですが、これくらいの最大損失を覚悟してさえいれば、あとは安心してぐっすり眠れるというわけです。

逆に、起こりうる“超”最高のケースについても、心構えができます。
期待リターン6.28%+(標準偏差15.38%×2)=37.04%…最大利益
1年でプラス37.04%以内ということにもなります。
100万円投資していれば、1年で最高プラス37万円くらい、1000万円投資していれば、1年で最高プラス370万円くらい。
儲かりすぎてこわいと感じたり、浮かれすぎたりしないよう、心構えができます。

そして、標準的には、期待リターンが6.28%ですから、100万円投資していれば、1年でプラス6万円くらい、1000万円投資していれば、1年でプラス63万円くらいの利益があるだろうという感じです。

このように、ポートフォリオの期待リターンとリスクを「数値」で把握するということは、バイ&ホールドを長期的に継続する上での、心構えをつくるのに、とても役に立つと思います。


まあ、そうは言っても、投資の世界は半分はギャンブルみたいなもので、必ずしも理論どおりにはいかないという部分もあると思います。
理論に溺れて、数字遊びをしているだけと笑う人もいるでしょう。

しかしながら、いざ、下落相場を迎えて、日々、資産が減っていく中に身を置いてみると、誰だって、精神的に動揺するはずです。
体験したことがある人しか分からないと思いますが、あの「底なし沼にどこまでも引き込まれていく」ような感覚は、相当キツいものがあります。

そこで、「このまま下落しても最悪ここまでだろう」というような「心の支え」があるのとないのとでは、精神的な安定度が違うと思うのです。
期待リターンとリスクを「数値」で把握するということ。決してバカにできません。

(おまけ)
ところで、各資産クラスの期待リターン、リスク(標準偏差)は、計算の前提となるデータの取得期間などにより、かなり変わってきます。
僕は、「内藤忍の資産設計塾 実践編」(内藤忍著)のデータを利用しています。
これは、投資データにおいて世界的な信頼と評価を集めているイボットソン・アソシエイツのデータを使っており、僕が知りうる限り最も長期間のデータが揃っています。僕は、計算の前提となるデータは、可能な限り長期間である方が良いという考えで、これを採用しています。

タロットさんから計算シートをいただいた時に、同じ上記内藤本のデータを使っていたので、ラッキ~♪と思わず小躍りしてしまいました(笑)。ありがとうございました!
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Posted by水瀬ケンイチ