「ウォール街のランダム・ウォーカー」著者バートン・マルキール氏から力強いメッセージ
水瀬ケンイチ
昨夜(2020/10/26)の米国株式市場の急落を受けて、「ウォール街のランダム・ウォーカー
バートン・マルキール氏と言えば「ウォール街のランダム・ウォーカー」の著者で、伝説の投資理論家だ。相場が上がるも下がるもランダム(予測は不可能)と説く。Buy and hold(長期保有)を一貫して勧め
「売るな! ワクチンも追加経済対策もいつかは来る。投資家が売り買いのタイミングを判断しても詮無きこと。長期インデックス投資に徹しろ」
(伝説のランダム・ウォーカー、株急落に緊急発言 :日本経済新聞より)
シンプルで力強いメッセージです。ありがとうございます。
私は「ウォール街のランダム・ウォーカー
私が18年間実践してきたのは、世界中に分散したインデックスファンド・ETFを積み立て投資して長期保有するインデックス投資。まさに「ウォール街のランダム・ウォーカー」で推奨している投資法そのものです(米国と日本では投資家をとりまく環境が違うので少しアレンジしていますが)。
市場のふところは深いので、短期、長期、インデックス、アクティブなどいろいろな方法でリターンを生み出すことができるものだと思っています。
市場動向にあわせて売ったり買ったりしてリターンを生み出す投資法もありますし、そのような投資法をする投資家の方が多いはず。でも、私が実践しているのは資産を数十年という長期間寝かせて、資産クラスが持っている平均的なプラスの期待リターンをゆっくりと取り出す方法です。
今後、リーマンショックやコロナショックと同じような暴落やそれ以上の暴落相場が来ることもあると思います。むしろ、必ず来ると思います。何度も来るかもしれません。単年度で見たら大損になっていることもあるでしょう。
そのなかでも投資戦略は今まで同様、これからも愚直にインデックス投資を続けていく所存です。
なお、バートン・マルキール氏のメッセージも本ブログ記事のメッセージも、バイ&ホールド戦略の投資家に向けたものです。少ない銘柄への集中投資や、短期トレードを重ねてリターンを狙うような戦略をとっている投資家の場合、これらのメッセージは合わないのでご注意ください。
市場動向によって、短期投資家がとつぜん長期投資家に変身したり、長期投資家がとつぜん短期投資家に変身したりしてもろくなことにはなりません。
各人が採用する投資戦略に合わせた情報収集を。
こんな記事も読まれています。
2020年11月3日に行われる米国大統領選挙が、現行の共和党トランプ大統領か、民主党のバイデン前副大統領か、世界の注目になっています。トランプ大統領のナショナリズム継続を懸念する報道もあれば、バイデン氏が大統領になったら増税により株価は25%下がるとの報道もあります。いったいどうなってしまうのか。そんななか、バンガードのWEBサイトに、個人投資家向けの「米国の大統領選挙が投資家に及ぼす影響」についてのコラムが...
- 関連記事
-
-
ドル建て日経平均がバブル最高値更新! ドル建て日経平均に投資した方が儲かるの!? 2021/02/07
-
今後10年間の国内債券インデックスのリターンは、金利上昇でもプラス!? 2020/11/23
-
「ウォール街のランダム・ウォーカー」著者バートン・マルキール氏から力強いメッセージ 2020/10/27
-
コロナショックは半年でいったん概ね回復か 2020/08/13
-
ハワード・マークス氏が「株はもう買い時、積み立てで」って、あれ? 2020/04/07
-
マイナス金利は日本だけではなかった!? 2019/04/14
-