今後10年間の国内債券インデックスのリターンは、金利上昇でもプラス!?

水瀬ケンイチ

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長らく続くゼロ金利やマイナス金利のせいで、運用が難しくなっている国内債券クラス。

私も今後の大幅な金利上昇(=債券価格下落)が頭にチラついて、国内債券インデックスファンドは使いづらいと感じます。現在は、元本が金利により変動しない個人向け国債(変動10年)を国内債券インデックスファンドの代わりに使っています。

ニッセイ基礎研究所に、今後10年間(2020年~2030年)の国内債券インデックスのリターンを予測したレポートが掲載されていたので、興味津々で見てみました。

金利予測に基づく債券インデックスのリターン

過去10年の債券インデックスのリターンは、キャピタルリターン、インカムリターンともにプラスであった。ニッセイ基礎研究所「中期経済見通し(2020~2030年度)」によると、メインシナリオとして10年国債利回りは今後...



詳しくは、上記レポートをご覧いただきたいのですが、ざっくり要点だけまとめると、債券インデックスの累積トータルリターンは10年間でプラス5%と推計されるという内容でした。

なんと! 意外や意外。金利上昇でもリターンはプラスの予測と読めます。


レポートでは、国内債券インデックスのリターンをキャピタルリターンとインカムリターンに分けた上で、その合計であるトータルリターンがどうなるかを、今後10年間のシナリオをメインシナリオ、楽観シナリオ、悲観シナリオの3ケースでそれぞれ推計しています。

メインシナリオでは、GDP成長率が平均2.2%で、10年国債利回りは10年後には0.7%にまで上昇すると予測されています。

金利が少々上がりキャピタルリターンは少々マイナスになるものの、定期的なインカムリターンが補うことで、10年間のトータルリターンはわずかながらプラスになるというもの。

ほうほう。なかなか好ましいじゃないか。

さすがに、年3%を超える大幅なGDP成長率上昇で金利も大幅に上昇する楽観シナリオ(経済成長的にプラスという意味の楽観)では、キャピタルリターンのマイナスがたたり、10年間のトータルリターンもマイナスに終わる予測になっています。

個人的にはこのシナリオを恐れていたわけですが、これはメインシナリオではないとニッセイ基礎研は予測しているわけです。

レポートの最後は、「現状、金利が底であり今後は金利上昇のリスクがあるので、債券投資は回避すべきという意見もあるが、収益性よりも安定性を求める人にとっては、債券投資も当面の投資先になりうるのではないだろうか」と結ばれています。

今までの10年間、将来の大幅な金利上昇を恐れて、国内債券クラスは個人向け国債やMMFで運用してきました。累計トータルリターンはプラスですが1%もないと思います。上記レポートによれば、もし、国内債券インデックスファンドに投資していれば、累積トータルリターンはプラス20%近くなっていたはず。

これからの10年間は今までの10年間のような良いリターンにはならないという予測ですが、金利上昇があってもリターンはプラスなのがメインシナリオというのは、ちょっと悩ましいです。

そもそも、インデックス投資家は相場予測をしない場合が多いと思いますし、私も通常はしないのですが、国内債券クラスについてはゼロ金利、マイナス金利という異常事態が続いているので相場無視もしづらいところです。

将来の相場動向が確実に予測できる人はこの世に存在しないという前提ですが、株式クラスよりも更にわかりにくい債券クラスの相場動向の目安のひとつとして参考にしたいと思いました。


10年前に、日経新聞の田村氏が同様の考え方を新聞記事にされていたのを思い出したので、関連記事として載せておきます。ご興味があればご覧ください。

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