NISA口座の2016年分のロールオーバー手続きをしましたが、そもそも毎年毎年、年末にロールオーバー要否検討させるしくみってどうなの
水瀬ケンイチ
NISA口座(つみたてNISAではなく一般NISAの方)の2016年分について、ロールオーバーの手続きをしました。
2016年分のNISA口座では、海外ETF「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF」(VT)等を120万円購入して、幸いにも約60万円の含み益があり、現在、時価約180万円になっています。
ロールオーバーする場合、非課税期間満了時(2020年末)の時価で、翌年NISA枠を使用しロールオーバーとなります。
そしてもし、今から5年後の2025年、2020年末の時価を超えていなければロールオーバーしたことは失敗となります。2020年末以降の非課税メリットが得られないだけでなく、損失の損益通算もできず、「泣きっつらにハチ」状態となります。
毎年どうするか悩むのですが、やはり5年後時点の相場状況予測などできないので、結局、今年もロールオーバーすることにしました。これでさらに5年間、非課税のまま運用継続が可能です。
私が利用している楽天証券の場合、スマートフォンからの申込みは12月23日(水)19:00まで、郵送申込みは2020年12月15日(火)19:00までなので、ロールオーバー申込み対象のかたはご注意ください。
さて、毎年のことですが、金融庁さんにひとこと言わせてください。
そもそも、毎年毎年、年末に5年後の相場予測とロールオーバー要否を検討させるしくみってどうなのでしょうか。
長期投資なのだから、短期(5年)の相場予想に基づく売買でリターンを得るのではなく、少なくとも「つみたてNISA」のように20年とか、あるいは30年とかそれくらい時間をじっくりかけて、長期で均した期待リターンを得るものだと思います。
ロールオーバーの手続きも、紙の申込書からスマートフォンで申込みできるようにはなりましたが、相変わらず、免許証等本人確認書類を写真撮影して添付して送る形です。何も売買してないのに、毎年免許証を撮影して送るなんて、まるで毎年証券会社に口座開設するようで、初心者にとってハードルが高い。
このしくみ自体、NISA制度の「長期投資の普及」という趣旨と相容れない部分があります。できることなら、運用資産を長期でじっくりと寝かせておけるように、非課税期間はずっと続いてほしいと思います。NISA導入の際にお手本にした英国のISAのように。
金融庁さんには、長期投資の成功体験が国民に広まるように、NISA制度の非課税期間の恒久化を要望します。
このブログでも何度も要望してきましたし、先日のつみップオンライン出演(該当記事)の際にも要望しましたし、これからも機を捉えて要望させていただきます。
NISA制度の非課税期間の恒久化を重ねてお願いします。
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