過熱感から退場して二度と市場に戻ってこない人たち
水瀬ケンイチ
先日、ツイッターに何気なく投稿した内容が、たくさんいいねされていたのでブログにも記録しておきます。
投資ブログを15年以上やっていて、よく知る投資家さんが「過熱感を感じる」といって市場から“一旦退却”するのをたくさん見てきました。
— 水瀬ケンイチ(みなせけんいち) (@minasek) December 11, 2020
しかし、その後上げ相場を逃し続け、数年後ようやく暴落した頃にはもう投資自体していないという事例を多く見てきたことから、タイミング投資の難しさを思い知る。
タイミング投資の難しさについてつぶやいた投稿です。
「靴みがきの少年」の逸話よろしく、株式市場の過熱感を感じる状況は様々あります。私が市場に過熱感を感じるのは、マネー誌ではなく一般誌でも大々的な投資特集が組まれるとか、美容師がとつぜん株の話をふってくるとか、インデックスつみたて投資家の私に取材依頼がやたら重なるとかの時です。
ただ、自分が過熱感を感じて資産を売却した直後に市場が暴落したらカッコいいのですが、往々にして、多くの人たちが過熱感を感じているのにその後数年間、市場は上がり続けたりします。
タイミング投資家を自認している人でも、売る方ばかりに敏感で、買う方には消極的だと、当然の帰結として儲け損ない、単純なインデックスのバイ&ホールドにすら追いつけません。多くのアクティブファンドの姿と重なります。
個人投資家にはあまり認識されていませんが、市場から退散している状態は、リターン0%を記録し続けているのと同義です。
タイミング投資は、売りどきと買いどきの両方に適切に対応できて初めて大きな利益を得られるもの。小さな谷を避ける目的で、大きな山をも見失うことのないようにしたいものです。
もっとも、過熱感を感じて一旦撤退した方々も、私から見えるブログやSNSから離れただけで、実際は相場の底でうまく再参入して、いま大儲けしている可能性もなくはないです。
そうだとよいのですが、はたして。
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