インデックスファンドの運用コスト競争の頂上決戦を見て出た言葉がそれか

水瀬ケンイチ

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先日、ツイッターに何気なく投稿した内容が、たくさんいいねされていたのでブログにも記録しておきます。


たぶん、eMAXIS Slimシリーズの受益者還元型信託報酬に関連して投稿したものだと思います。

受益者還元型信託報酬はファンドの純資産残高が増えれば、信託報酬が段階的に安くなるという仕組みです。500億円未満、500億円以上、1000億円以上でそれぞれ信託報酬設定があるのですが、ただ、その差分が今は年0.001%くらいしかありません。

これを誰かが「そんな僅差で争うのは馬鹿」という趣旨で言い放ったのを見て、「おいおい、いくらなんでもそれはないだろ」と思い投稿したものが上記の投稿です。

インデックスファンドの運用会社による運用コスト競争は以前から度々ありましたが、特に、2018年の「つみたてNISA」制度の開始以降、運用コスト競争は熾烈を極めています。現在は、たしかに年0.001%という虫眼鏡で見ないとわからないくらい僅差の競争になっています。

ただ、これは運用コスト競争の行き着いた先で起こっている「頂上決戦」です。それ以前には何年もかけて純資産残高を増やしながら、年0.3%を下げたり、年0.1%を下げたり、年0.01%を下げたりといった血のにじむような経営努力が継続的になされてきたのです。

その過程で、運用コストの引き下げに対抗できずに純資産残高を増やせず、競争から脱落していった運用会社のインデックスファンドシリーズは、もう何をやってもシェアを大きく取り返すことが難しい極限の水準まで下がり切っているのが現状だと思います。脱落した運用会社はもはや「ノーチャンス」なのです。

業界1位か2位、せいぜい3位までしかまともに生き残れず、4位以下は指をくわえて見ているだけ。それがインデックスファンド・ETFの行き着く先だと私は考えています。厳しい世界です。

ただ、よく考えたら、業界1位~3位くらいまでがシェアを総取りするというのは、インデックスファンドを含む金融業に限らず、製造業でもサービス業でも、どこの業界でも見られる構造です。同じような商品を提供する会社が10数社も並立している方がおかしいともいえます。

その厳しい競争を勝ち抜き、頂上決戦まで生き残った運用会社の意地と意地のぶつかり合いを、「そんな僅かな違いに目くじら立てて」みたいなバカにした目で見ることは、物事を目の前の上っ面でしか見ることができない悲しい行為だと私は思います。

私は昔から金融機関にはさんざん煮え湯を飲まされてきたので、今でも恨みつらみを言いたいことは山ほどあります。ですが、個人投資家の資産運用に役立つ形でのインデックスファンドの運用コスト競争は、絶賛応援していますし、素直に感謝したいです。

インデックスファンドの運用会社の皆さま、ありがとうございます🙏



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Posted by水瀬ケンイチ