早期リタイアの実践者 その3

水瀬ケンイチ

前回、前々回の記事、
2005.10.24 早期リタイアの実践者
2005.10.25 早期リタイアの実践者 その2
の続きです。一応今回が最終話です。

W君は、酒のつまみを旨い旨いと言ってパクパク食ってます。顔も日焼けしていかにも健康そうです。それに比べて、自分の顔の青白いこと。

水瀬「早期リタイアという考えは、誰かに教えてもらったのか?」
W君「いや、本を読んだりしながら、自分で考えて決めた。誰にも相談してないし、こんな話を聞いてきたのもお前が初めてだよ」

まっすぐ一直線な奴です。そして、僕も変わり者のひとりなのか。うれしいような悲しいような。続けて、矢継ぎ早に質問します。


水瀬「会社で働いてないと不安とかはないのか?」
W君「すぐ慣れた。今はもう会社に行くなんて考えられないね」

そうそう、昔から順応性の高い奴でした。おそらく、僕は不安を感じてしまうと思うので、早期リタイアの前に、予め準備が必要だと考えてはいる。

W君「世の中の仕組みで言えば、従業員は奴隷だよ」
水瀬「“金持ち父さん貧乏父さん”的な考え方?」
W君「そう。従業員にならなくても食っていける自信がある」

やはり読んでいたか、金持ち父さん貧乏父さん。一時期ベストセラーでしたが、今でも多くの人の人生に影響を与えているんですね。僕も、読み込んでいる本の一冊です。

水瀬「リタイア生活で、ストレスに感じることってある?」
W君「ストレスは全くない。リタイアすると人に優しくなるね。最後に怒ったのはいつだっけ?って感じ」

リタイアすると人に優しくなれる。この話はとても大切なことを示唆しているような気がします。この話が聞けただけでも、大きな収穫だったと思う。

W君「お前こそ、ストレス溜まってんじゃないの?(と言って僕の頭をチラっと見る)」
水瀬「うそっ、まさか生え際後退した?」
W君「微妙…」

いや、そんなはずはない。そんなはずは…。でも、最近いやに抜け毛が多い気もする(滝汗)

水瀬「実はおれも早期リタイアしようと企んでいるんだよね」
W君「お、マジで?やれやれ!いいぞー、無職生活(笑)」
水瀬「広告代理店あがりのくせにネーミングセンスが悪いなぁ」

と、こんな話をしながら、気持ちよく酔っ払ったところで、お開きにしました。質問攻めにしたお詫びに、その日は僕のおごりにしました。

やはり、やりたいことをやっている人間は元気がある。昔、一緒に合コンに行ってた時の勢いそのままだ。いやむしろ、パワーアップしてるか。話をしているだけで、こっちまで元気になってくる。
それに比べて自分は、明日の仕事のことを考えるだけで、手のひらにうっすら汗が浮かんでくるような、しょーもない緊張を強いられている。

もちろん、彼も良い話しか言わなかったのだろうから、それなりの苦労はあっただろうし、今でもあるはずです。でも、それを補って余りある自由を彼は手に入れていて、それを十二分に味わっているようでした。

僕も、ゆっくりと、でも着実に、早期リタイアに向けて進んでいきたいという思いを新たにした飲みでした。
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Posted by水瀬ケンイチ