投資信託、大手銀・大手証券に3割が「不満」

水瀬ケンイチ

8月23日の日経新聞に、投資信託について興味深い調査記事がありました。

投信商品について、大手証券や大手銀行での購入者のうち、ほぼ4人にひとりが、販売手数料の高さなどに不満を感じているそうです。
また、一方でネット証券や直販型投信会社には、不満が比較的少ないとのこと。

記事によると、この調査は、7月下旬、二十歳以上の男女を対象に、1052人が購入した計2085本の投信それぞれに対して販売機関の不満度を答えたもの。
n数が1000以上あり、傾向を見るにはそれなりに信憑性はあると思います。

もう少し詳しく見てみます。

日経新聞2007年8月23日より
(日経新聞2007年8月23日朝刊4面より引用)

販売機関別に見ると、「かなり不満」「やや不満」を合わせた解答が、

・大手銀行 27.2%
・大手証券 26.8%
・ネット証券 12.4%
・直販型投信会社 4.1%

となっています。
大手銀行・大手証券は、不満度が高い傾向が見て取れます。
ネット証券の不満度は、その半分程度、直販型投信会社にいたっては、6分の1程度です。
ネット証券はまあまあ、直販型投信会社は立派、といったところでしょうか。



また、不満と答えた人に複数回答方式で理由を聞いたところ、「販売手数料の高い投信が多い」が39.1%で、一番不満度が高い。
他には、「購入後の情報提供が少ない」「リスクの説明が不十分」などの不満度が目立つとのこと。

その主な不満の内容を、投信販売会社別に見ると、以下のグラフのとおり。

日経新聞2007年8月23日より
(日経新聞2007年8月23日朝刊4面より引用)

大手銀行・大手証券の「販売手数料の高さ」については、数字で計れる厳然たる「事実」なので、もっともだと思います。
「リスク説明の不十分さ」については、非対面販売であるネット証券・直販型投信会社の不満かと思いきや、対面販売である大手証券・大手銀行の不満度の方が逆に高いようです。
しかも、大手証券では、ダントツで「勧誘がしつこい」と見られている有様です。

もちろん、大手銀行・大手証券での投信購入者のうち、特に不満を持っていない方々もたくさんおられます。
ご判断は人それぞれということで、それはそれでいいと思います。

ただ、現在不満を持っておられる方々は、コストの問題に既に気付いておられる方々だと思います。
投資している投資信託が、本当に今ご利用の販売機関にしかないのか、他ではもっと安く売っているのではないか、という視点で一度見直しをされてもよいのではないでしょうか。
その際は、販売手数料だけでなく、信託報酬のほうにも目配せすることをお忘れなく。

皆さまの運用がうまくいかれることをお祈りしております。


<ご参考>
関連記事です。昔の記事なので内容が一部古くなっていますが、考え方の大枠は変わっていません。ご興味があればどうぞ。
(鼻息が荒かった頃の記事なので、一部生意気な表現が含まれている点を予めお詫びいたします)

2005/11/15 銀行で投資する人って、投資の勉強しているんですか?(前編)
2005/11/16 銀行で投資する人って、投資の勉強しているんですか?(後編)
2005/11/17 銀行で投資する人って、投資の勉強しているんですか?(追伸)
2006/02/24 大手証券の存在価値

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Posted by水瀬ケンイチ