「分散投資で金持ちになった人は本当にいるのか?」という素朴な疑問に対する個人的な答え (その2)

水瀬ケンイチ

前回の記事、『「分散投資で金持ちになった人は本当にいるのか?」という素朴な疑問に対する個人的な答え(その1)』の続きです。

日本においては、インデックス投資の歴史は20年ちょっとしかありません。
では、僕は、20年ではひと財産築くのには不十分だと言いたいのでしょうか?
いいえ、違います。
日本のインデックス投資の歴史は、もっと短いのが現実だと思います。

日本初のインデックスファンドが1985年に発売されてから、その後もずっと、日経平均やTOPIXという国内株式インデックスファンドが中心だったようです(少なくとも個人投資家向けでは)。
外国株式・外国債券のインデックスファンドは、国内において確定拠出年金制度が導入された2001年以降に、やっとこさ活発化してきたというのが現実のようです。
(出典:STANDARD&POOR'S

世界の株式時価総額の約90%は外国株式で、国内株式は約10%に過ぎません。
その外国株式を組み込んだ「まとも」なポートフォリオで、個人投資家がインデックス投資をしようとしたら、2001年以降にしかできなかったことになると思います。
こうなると、日本のまともなインデックス投資の歴史は、たかだか5年ちょっとということになります。
5年程度では、インデックス投資でひと財産築くのには、あまりに短すぎます。

つまり、「日本では、インデックス投資が始まってばかり」だということです。

こうして事実をひとつひとつ確認してみると、インデックス投資でお金持ちになったという人が、今はまだ周りにいないのも、ごく自然なことだと思いませんか?
これが、「何故、インデックス投資でお金持ちになったという人を知らないのか?」 という疑問に対する、自分なりの答えです。

最後に、もうひとつ「うれしい事実」をご紹介して、終わりにしたいと思います。
米国バンガード社の元会長の元に寄せられた、個人投資家からの手紙の話です。



数年前に私は、次のような内容の手紙を、バンガードの株主(水瀬注:ファンド投資家のこと。バンガードではファンド投資家が自動的に株主になる)の一人から受け取った。彼は、われわれの500インデックスファンドとトータル・ストック・マーケット・インデックスファンド、株式ファンド数本、課税および非課税債券ファンド、そしていくつかの分散された個別銘柄を保有していた。

「ファンドのほとんどは、あなたがバンガードの会長だったときに購入したものです。私は85歳で、年間25,000ドル以上の収入を得たことはありません。私は1974年に500ドルで投資を始めました。購入するだけで、売却したことはありません。状況がよくなかったときに、あなたが『最後までやり遂げるのです』と助言したことを覚えています。」

彼は、2004年の年初時点の投資残高リストを同封していた。総額は139万1407ドル(水瀬注:約1億6700万円。1$=120円換算)だった。

マネーと常識 投資信託で勝ち残る道』(ジョン・C・ボーグル著)より



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Posted by水瀬ケンイチ