銀行・証券がマネー争奪戦、シニアから投信への苦情も増加 (その1)

水瀬ケンイチ

シニア層から、投信への苦情が急増しているそうです。

【asahi.com 2007/09/20より引用】
銀行・証券がマネー争奪戦、シニアから投信への苦情も増加
 市場が急成長している裏側で、シニア層からの苦情も急増している。国民生活センターによると、06年度の投信関連の苦情件数は982件と、02年度の619件から6割増えた。年代別では60代が4年前に比べ7割増え、70代以上ではほぼ倍増した。60歳代以上の苦情件数が苦情全体の64%に及ぶなどシニア世代のトラブルが多いことは歴然としている。

 苦情の内容は「元本割れの可能性があると聞いていなかった」、「銀行担当者に投信の利回りは定期預金の金利より高いと言われ購入したが、息子に値下がりの危険もあると言われたので解約したい」などリスク説明に関するものが多い。「証券会社の担当者が自分の投信を勝手に売買している」、「銀行で投信を勧められて250万円分予約し、翌週やめると言ったら解約できないと言われた」──などといったもので、契約に関する苦情も目立つという。

 投信販売には金融庁も目を光らせており、今年6月には三菱東京UFJ銀行を投信の窓口販売で不適切な顧客対応などがあったとして行政処分を下した。今月末には投資家保護の徹底を目指す金融商品取引法が完全施行される予定で、銀行や証券会社は投信のリスク説明や顧客適合性原則などでより慎重な対応が求められる。

 販売会社は投信の販売手数料と残高に比例した信託報酬を受け取っているが、一部では「手数料が高過ぎる」との批判もある。「販売会社からの要望で運用会社が新規ファンドを次々と立ち上げ、販売会社は顧客に事実上、投信の回転売買をさせている」と問題点を指摘する向きもいる。

 団塊世代が退職する年を迎え、分散投資の手段として投信のニーズはさらに高まることが予想される。自己責任を問われる時代に入っているだけに、投資家が自ら運用について学習する努力も必要だが、10月に民営化する日本郵政公社も含め、販売各社は行き過ぎた「手数料稼ぎ」が起きないよう内部監査体制を一層拡充することが求められそうだ。
【引用終わり】

悲しいことですが、率直に申し上げて、「ああ、やっぱりな…」と思います。
どういうことかと申しますと…



一部の良心的な地銀やネット銀行を除いて、一般的に、銀行にはろくな投信がないこと、手数料が高いこと、知識のない者から搾取する体質があることなどについては、かねてより当ブログでもしつこく、しつこく指摘させていただいておりました。
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2005/11/15 銀行で投資する人って、投資の勉強しているんですか?(前編)
2005/11/16 銀行で投資する人って、投資の勉強しているんですか?(後編)
2005/11/17 銀行で投資する人って、投資の勉強しているんですか?(追伸)
※鼻息が荒かった頃の記事なので、一部生意気な表現が含まれている点を予めお詫びいたします。

にも関わらず、ここ1~2年、銀行での投信販売額が急増していました。
シニア層のかたが銀行で投信を買う理由は、いくつかあるようです。
例えば、「やはり銀行が安心だから」ですとか、「熱心に勧められるから」ですとか、「多少手数料が高くても運用の勉強しなくてもよいという楽さを選びたいから」などなど。

気持ち的には、分からないでもありません。
自分の親の実例(参考記事)もありますし、僕自身も、歳を重ねればそう感じるのかもしれません。

しかしながら、事は生活に直結したお金の問題です。
いつか、シニア世代の間で問題が噴出するのではと、個人的に危惧しておりました。
悲しいことに、それが現実のものになりつつあるようです。

(次回に続く)

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Posted by水瀬ケンイチ