家計は元気なのか、元気ないのか?

水瀬ケンイチ

金融広報中央委員会から「家計の金融資産に関する世論調査」という調査結果が発表されました。

【NIKKEI NET 2005.11.2より】
家計の金融資産、6%増の1085万円・リスク資産の比率上昇
 金融広報中央委員会(事務局・日銀情報サービス局)が2日発表した2005年の「家計の金融資産に関する世論調査」によると、家計の金融資産の平均保有額は1085万円となり、前年比6.2%増加した。商品別にみると預貯金と郵便貯金で全体の6割弱を占めるものの、株式や投資信託などリスク資産の占める割合が上昇した。
 調査は6月28日から7月8日にかけて全国約1万世帯を対象に実施し、回収率は32.4%だった。
 家計の保有する金融商品のうち、株式の占める割合は7.9%となり前年より1.2ポイント上昇。投資信託は2.5%で1ポイント上昇した。一方、預貯金と郵便貯金の合計は58.1%と、同2ポイント低下している。
【引用終わり】

金融資産の平均保有額が増えて、リスク資産の割合も増えたということは、家計は元気になってきたのかな。良かった良かった!
……と思っていたら、同じ調査について読売新聞にはこう書いてあります。



【読売新聞 2005.11.2より】
「貯蓄なし」世帯が過去最高の2割強に
 金融広報中央委員会が2日発表した「家計の金融資産に関する世論調査」によると、2人以上の世帯で、「貯蓄を保有していない」と回答した世帯の割合は前年より0・7ポイント高い22・8%で、1963年の調査開始から過去最高となった。
 昨年から始めた単身世帯の調査では同6・0ポイント高い41・1%に達した。
 調査では、公共料金の支払いなどのために一時的に預けている預貯金を除いた貯蓄の保有状況を聞いた。
 貯蓄を保有している2人以上の世帯の平均保有額は、過去最高の1582万円だったが、平均は少数の高額保有世帯に引き上げられる傾向がある。「実感に近い」(金融広報中央委員会)とされる中央値では過去2番目の900万円だった。
【引用終わり】

貯蓄なし世帯が過去最高!?それでは生活するだけでいっぱいいっぱいで、とても投資どころじゃないじゃないですか。

日経新聞の記事は、個人投資家にどんどん投資してもらいたい意図がうかがえます。投資が盛り上がれば関連書籍(マネー本等)が売れるとか、日経テレコンの契約が増えるとか、何かいい事があるんでしょう。
一方、読売新聞の記事は、生活者がこんなに苦しいのは分かっているんだというアピールを感じます。だから増税反対と言いたいのか、はたまた庶民に理解ある私達の新聞を契約してね、ついでに巨人も応援してね!という下心でしょうか(これは違うか…)。
いずれにしても、同じ調査結果でも、新聞社によって捕らえ方が違うのが、ちょっと面白かったです。

結局、家計は元気なのか、元気ないのか、どっちなのでしょうか。答えは両方ではないかと思います。つまり、マネースキルがある家計とない家計が二極化してきたという事だと思います。
いくら年収1000万円以上の高収入の人でも、贅沢生活で収入以上に使ってしまえば、毎月の貯蓄はゼロです。それどころかすぐに赤字に転落しやすい。年収300万円以下でも、節約の効いた生活をして、支出が収入を下回れば貯蓄や投資も可能です。
僕もますますマネースキル磨きに精進せねば。
関連記事


投資判断は自己責任でお願いします。当ブログの情報により投資判断を誤ったとしても、管理人は責任を負えません。また、当ブログ内容の無断転載を禁じます。

Posted by水瀬ケンイチ