平成電電、ここまで腐っていたか!でもこの事件から学べることも

水瀬ケンイチ

破綻した平成電電が個人相手に募集していた、匿名組合という形の投資商品について、今まで何度かフォローしてきました。
2005.10.03 平成電電の破綻に思う
2005.10.03 【続報】平成電電の破綻に思う
2005.10.16 【再続報】平成電電の破綻に思う
1ヶ月近く経って、出資者の皆さんの資金約490億円は戻ったのだろうか?と気にしていたのですが、平成電電、ここまで腐っていたか!という事態になっているようです。



【毎日新聞 2005.11.4より引用(一部抜粋)】
<平成電電>投資家に「口止め」 「契約に守秘義務」
 経営破たんした通信ベンチャー「平成電電」(東京都渋谷区、佐藤賢治社長)=民事再生手続き中=を巡り、一般投資家から約490億円の出資金を集めた2社が、投資家と結んだ契約書の秘密保持条項を理由に、契約内容などの情報をマスコミをはじめ第三者に話さないよう求めていることが分かった。投資家は、元金返還の見通しなどについて2社から十分な説明がないことに不満を募らせており「騒ぎが大きくなることを恐れ、口止めしようとしている」と反発している。
 投資家から相談を受けた弁護士は「配当が停止されたり、元金返還の見通しが立たない状況下では、契約の前提が崩れており、契約上の守秘義務が有効とはいえない」と指摘している。
 平成電電の事業に匿名組合契約で出資を募った「平成電電システム」(熊本徳夫社長)と「平成電電設備」(同)は、東京地裁が10月17日、平成電電の民事再生手続き開始を決定したのを受け「ご報告」と題する同19日付の文書を全国約1万9000人の投資家に郵送。その中で「組合員(投資家)から多く寄せられた質問」として18項目を紹介し、Q&A方式でそれぞれの質問に回答した。
 このうち「匿名組合についての情報をマスコミに提供したり、第三者に話してもよいですか」との質問に対して「組合員(出資者)の皆様は、匿名組合契約に基づく秘密保持義務を負います。マスコミや第三者に対して契約内容のお話しをされることはご容赦いただきたい」と回答した。
 こうした見解に、埼玉県内の男性は「平成電電の業績を把握せずに出資を募り続ける注意義務違反を犯しながら、出資者に義務を課すのは脅しと同じで言語道断」と反発。別の男性も「出資金がどうなるのか不安なのに、誰にも相談するなと言うのか」と憤る。
 2社は平成電電が経営破たんを公表した10月3日以降、投資家に文書での報告を3度行っただけで説明会を開いておらず、投資家の苦情・相談窓口はフリーダイヤルに限られているのが実情だ。2社の本店は千代田区丸の内のビルの一室にあったが、平成電電が破たんした数日後から閉鎖された状態が続いている。【川辺康広】
【引用終わり】

投資家に「口止め」、オフィスは「閉鎖」、これはひどい。
アンタ(このお方)そりゃないよ……。


ネガティブな話ばかりで気が滅入りそうなので、ここはポジティブにこの事件から何か学べることはないか考えてみました。
それは、投資商品の選択において決定的に重要なのは、商品の外観ではなく、商品の中身であるということを再確認できたことです。

平成電電について、道義的にひどいと糾弾することはできても、契約違反あるいは犯罪として糾弾することは今のところ難しいんじゃないでしょうか。なぜなら、この投資商品は、破綻もあり得るし、なおかつ破綻した場合には投資家保護のスキームが全く無いということが、予め、説明書きに明記してあったからです(だからこそ、僕の親が購入を検討してた時に猛反対してやめさせることができたわけですが…)。「口止め」の件についても、新聞社がそういうセンセーショナルな言い方をしているだけで、実際は、「匿名組合契約に基づく秘密保持義務を負うので、契約を守ってくれ」と言っているにすぎないとも言えます。道義とは関係なく、契約というものは守る義務があります。この商品は、投資家がそういう義務を負う「変な」商品設計であったということです。

商品の中身(商品設計)の良し悪しは、外観(広告宣伝・販売方法・会社の対応 etc.)の良し悪しに優る重要度があるのですね。胸に刻んでおきます。
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Posted by水瀬ケンイチ