今年株を始めた人の収支決算

水瀬ケンイチ

投資過熱現象が見え始めた日本株式市場ですが、今週号の週刊SPA!に面白い記事が出ていました。題して、「今年株を始めた人の儲けた損した収支決算」です。

20~40代の株初心者100人に対して行ったアンケート結果によると、74%の人がプラス収支平均で47万円の利益をたたき出しています。
おー!!けっこうやるじゃないですか!
他にも、「今年から株式投資を始めた理由やきっかけは?」「投資におけるマイルールは?」「株を始めてから、生活や人生、人生観はどう変化してきたか」等、いくつかデータが出てましたが、意外と常識的な意見が大勢を占めてました。記事のメインストーリーはSPA!をお読みください。
その中でも、個人的にちょっと気になったデータがありましたので、サイドストーリーとして少しご紹介します。

投資スタンスは? (単位:人)
中長期保有 31
デイトレと中期保有 21
デイトレ 16
スウィングトレード 13
中期保有 9
株主優待狙い 6
長期保有 4

えーと……「長期保有」は「優待狙い」以下の最下位ですか。
確かに、この急激な上昇相場で株を始めた人には、10年単位の長期投資は流行らないのでしょうね。それなら、やはりデイトレなのかと思ったら、1位は「中長期保有」と来てます。どういうこと?


ビギナーが投資した銘柄
1位 ライブドア
2位 三菱自動車・シーマ・楽天・カゴメ・吉野家ディー・アンド・シー
3位 日産自動車・キューピー・インボイス
4位 スターバックス
5位 森電機・なが多・サイゼリヤ・YOZAN・ドリームテクノロジーズ

はい。さっき「中長期保有スタンス」と答えた人の中に嘘つきがいます!
解説にもありましたが、吉野家・カゴメ・キューピー・サイゼリアのような優待銘柄を除いたら、殆どデイトレーダー好みの短期売買銘柄じゃないですか(その優待狙いもビリから2番目ですよね)。しかも、明らかな仕手株も混ざってます。トヨタ自動車・キャノン・武田薬品・東京三菱Fといった一般的に言われている「国際優良銘柄」はいったいどこへ??
なんとなく前に読んだ本の一節を思い出しました。

長期投資といえば、私はよく、11年の間ランチやディナーのスピーチで、「あなた方の何人が長期投資家ですか?」という質問に挙手で答えてもらったが、答えは、全会一致で全員が長期投資家であった。…(中略)…自分が麻薬中毒だと認めるほうが短期の投資家であることを認めるよりもやさしいのである。

ピーター・リンチの株で勝つ」(ピーター・リンチ/ジョン・ロスチャイルド著)より
ピーター・リンチの株で勝つ―アマの知恵でプロを出し抜け


「私は短期投資です」と言い切るのになんとなく抵抗があるのは、デイトレードにありがちなネガティブなイメージ(一日中暗い部屋でひとりPCの前に座ってるみたいな)が体裁悪いからじゃないでしょうか。もしくは、短期間で利益を得る行為に罪悪感的なものを感じているのでは。だから「中長期」というような中途半端な投資スタンスを語ってしまうのではないでしょうか。
勝手な解釈かもしれませんが、データの矛盾から、今年株を始めた方々の悩み・迷いといった、ある意味「人間臭さ」を感じてしまいました。

投資スタンスに貴賎などありません。どんなスタンスでも、自分に合ったものであればそれで良いと思います。大切なのは、相場環境に惑わされず、自分のスタンスを貫き通すことです。…と言うのは簡単ですが、僕を含め、これがまたなかなか出来ないものなのですが。

ともあれ、今年株を始めた方々には、長く市場に居続けられるよう、今後も頑張ってほしいと思います。ガンバレ今年デビュー組の皆さん!!
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Posted by水瀬ケンイチ